キャンベル米国務次官補が働きかけていた小沢幹事長の訪米は見送りの方向となった。政権内部には小沢氏の訪米で迷走している普天間移設の問題で、米側の理解を求める期待もあったが、小沢氏は「政府が決めること」との立場を崩さなかった。
<民主党の小沢一郎幹事長が検討していた4月末からの訪米を見送る見通しとなった。鳩山由紀夫首相が掲げた米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の決着期限と重なるため、「二元外交」との批判を浴びかねないと判断したと見られる。
党幹部が明らかにした。小沢氏の訪米は、普天間問題の進展につながるとの期待感も政権内にあった。だが、首相は普天間問題の決着期限を5月末と設定。小沢氏は普天間問題は「政府が決めること」との立場で、「この時期の小沢氏の訪米は憶測を呼ぶ」(側近議員)として、最終的に見送った。
小沢氏の訪米は、2月初旬に国会内で会談したキャンベル米国務次官補が「ゴールデンウイークにでも大規模な訪米団を送ってほしい」と要請。オバマ米大統領との会談も話題となり、小沢氏はその場で「それなりの時間を取っていただかないと困る」と伝えていた。
米側には小沢氏が大統領と会談することへの懸念もあった。小沢氏が政府首脳でないことや「検察捜査の渦中にあった人物」(元米政府高官)という理由からだ。小沢氏は最近、周囲に「自分が行きたいわけではないが、米国が来てほしいというから準備している」と、後ろ向きと取れる発言もしていた。(朝日)>
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5330 小沢氏訪米は見送りへ 古沢襄

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