中国は日本人の死刑囚3人の死刑執行を伝えてきたという。現在、中国で死刑判決が確定している邦人は4人だそうだから、これで、先に通告があった1人を含め、全員の死刑が執行されることになる。
岡田外相は駐日中国大使を呼んで「国民感情」に配慮するよう求めたが、これが中国だ。これ以上のへたな水面下での交渉など断じてやるべきではない。
邦人が中国の国内法で裁かれるのは、ありうることだ。麻薬密輸など日本よりも刑が重いのはおかしいなどと騒いでみてもはじまらない。
ここは中国が何をねらっているのか、その裏側を見据えるべきだ。そのうえで、堂々と受けて立つ。国際社会の責任ある一員としてふさわしいことなのかどうか、そこを明確にわかるかたちでつきつける。ここが肝心だ。邦人の死刑執行を回避しようとして、必要以上の妥協、譲歩を行ったら、向こうの思うツボだ。
民主党の小沢幹事長はいまや日本の政治家の中で最も中国との関係が深い存在となったが、どう動くのか、注視したいところだ。
天皇の「特例会見」を実現させてしまうほどの小沢氏だが、もし、本気になって動いて、邦人死刑囚が減刑されたなどといった事態が起きたら、それはそれで困ることになる。中国に取り返しのつかないほど大きな「借り」をつくってしまう。
毒ギョーザ事件でいまごろになって犯人をつかまえた中国だが、今回の死刑執行通告と関係していないはずはない。毒ギョーザの「恥」をこういうかたちでお返ししようということか。
これが共産党独裁国家の姿なのであって、驚くにはあたらない。まあ、こういうことが起きて、日本の中にある親中・媚中派に冷水をあびせるのも、悪いことではない。
どこまでも警戒していかなくてはならない国だ、という認識が日本国内に深まれば、それはそれで意味がある。政治家も経済人も中国の実像を冷徹にとらえ、国益最優先でたくましくつきあっていく以外にない。
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5344 これが中国だ 花岡信昭

コメント
まさに、この時期に毒餃子が解決し、日本人の死刑が執行される。これには石先生の記述のように深い意味があるのだろう。
もちろん、たとえ小沢・鳩が外国人地方参政権解決を代償に差し出しても、彼らは死刑中止など絶対にしないと思う。
オバマに愛想をつかされたように、すでに小沢・鳩の政権担当能力も疑われているはずだ。
青山氏の言われるように物・金に面をはたかれてこの強欲な覇権主義にひれ伏さぬ世界であって欲しい。
間違っているものは間違っていると、死をとして主張できる世界であってほしい。
チベットやウイグルの犠牲者のためにも・・・。