三月末までに普天間移設の政府案を決めると鳩山首相が明言してから、すでに四月二〇日、まだ政府案が出てくる見通しがない。この間、「3月決着は法的に決まってない」(三月二十九日)「腹案がある」「命がけで体当たりの行動をする」(三月三十一日)と鳩山発言は三転、四転した。
公約となっている五月末について鳩山首相は二十日朝、「五月末までに決着すると申し上げている。その決意を持ってやるのみだ」と記者団に語った。だが閣僚の中から五月決着を危ぶむ声が出ている。
北沢防衛相は二十日の参院外交防衛委員会で、米軍普天間飛行場の移設は「相手のあることだから五月末までに完全に決着するとわたしの立場で申し上げることはできない」と答弁。記者会見でも徳之島移設案は「今の状況ではなかなか厳しいものがある」との認識を示した。
平野官房長官は早々と五月末未決着でも首相の進退には及ばないと予防線を張った。言葉だけが踊る鳩山内閣と言っていい。
<北沢俊美防衛相は20日午前の参院外交防衛委員会で、米軍普天間飛行場の移設問題に関し「相手のあることだから5月末までに完全に決着するとわたしの立場で申し上げることはできない」と述べ、先送りの可能性に言及した。自民党の山本一太氏への答弁。(時事)>
<北沢俊美防衛相は20日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先に検討している鹿児島県・徳之島について「今の状況ではなかなか厳しいものがある」との認識を示した。徳之島移設案をめぐっては19日、民主党鹿児島県連代表の川内博史衆院議員が、鳩山由紀夫首相に白紙撤回を求めている。
与党内の反対に続き閣内から実現を疑問視する声が出たことで移設問題の行方は一層不透明になった形だが、首相は20日朝、5月末までに移設問題を決着させることができなかった場合の進退に関して「5月末までに決着すると申し上げている。その決意を持ってやるのみだ」と述べた。
公邸前で記者団が、未決着でも進退に影響しないとした平野博文官房長官と「同じように考えるか」と質問したのに答えた。
ただ移設先などの政府案を取りまとめる時期については「何もまだ決めていない。これからいつ行うか決めていきたい」と述べた。(共同)>
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5417 五月決着、先送りの可能性=普天間移設で防衛相 古沢襄

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