習近平が王楽泉の更迭を宣言し、地元ウルムチでも衝撃が走った。漢族住民も王の退任を要求していた。「なんとしても七月五日前に人事を刷新せよ」が合い言葉だった。
ウィグル暴動から一周年にあたる日には再びの暴動がウルムチやカシュガルあたりで予測されるため北京中央は早めの決断を強いられた。
王楽泉の事実上の新彊書記解任は、突如4月24日の土曜日にウルムチで開催された会議で発表され、その場には習近平が出席していた。団派への嫌がらせとも取れる。
ところで新彊ウィグル自治区の新書記として赴任する張春賢は通信大臣経験だが、少数民族の対策経験がない。「治安は大丈夫か」と早くも不安の声があがっている。
09年七月のウィグル暴動は197名の死者と1700名の負傷を出したが、新華社は「漢族の被害が多かった」と嘯いた。じつは数万のウィグル人がカザフなどへ逃亡し、帰っていない。
ウィグル人が漢族を襲い、注射針でAIDS菌をばらまいているなどの噂が果てしなく流れ、治安対策を求められていた。王楽泉更迭を要求するデモも漢族の間で起きていたとNYタイムズが伝えた(4月26日付)。
87のチベット仏教僧院を改築修理と約束。青海省地震の犠牲は2200,テント暮らしの僧侶は約8000人。
青海省は昔の吐蕃(とばん)、軍事力旺盛な頃のチベットは長安を陥落させた。4月14日の大地震は玉樹県周辺に甚大な被害をもたらし、人民解放軍が救援に向かったが、屍累々の被災地で軍の救援活動は不評。人的被害は広がり、2200名に達した模様(AP,25日)
いまなおテント暮らしの僧侶が8000人と推定され、中国政府は年内を目途に87ヶ所の僧院を改修補修して、住居を確保するとチベット族に「約束」したと言う(26日、新華社)
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