5686 民主党内は、首相進退巡り緊迫 古沢襄

激震と言っていいだろう。鳩山首相の進退をめぐって退陣を求める参院側と続投を唱える閣僚たちの確執が表面化している。1日夕には鳩山・小沢会談が行われる。小沢幹事長は態度を明らかにしていないが、党副幹事長の一人は「首相には危機感が全くない。国難を招いている原因が自分にあると分かっていない」と語った。参院幹部は「首相は、簡単に辞任するとは言えず、意固地になっているのではないか」と指摘した。
鳩山・小沢会談がすんなり結論を得るとも思えない。協議は2日に持ち越すこともあり得る。その間に参院選の投票日が足音高く迫ってくる。
<民主党内で1日、鳩山首相の進退を巡る駆け引きが激化した。
首相は同日夕にも民主党の小沢幹事長、輿石東参院議員会長と会談し、党内で急速に広がっている首相退陣論への対応や終盤国会の運営について協議する。首相は続投について党の了承を求める考えだが、党内の反発は強まっており、首相の進退問題は予断を許さない情勢だ。
社民党が1日午前、内閣不信任決議案や首相問責決議案に賛成する方針を確認するなど、国会運営も不透明感を増している。
首相は1日朝、民主党内の退陣論に関し、「国民の暮らしのために、何がベストかということを考えながら、政策を大きく変えるために出発した、この新政権にふさわしい形でこれからも行動していきたい」と語った。
小沢氏らとの再協議に関しては、「しっかりと協議して、協力して、この国難に立ち向かっていこうと(話したい)」として、自らの続投への了承を求める考えを示した。首相公邸前で記者団の質問に答えた。
民主党参院議員の間では「鳩山首相の下で夏の参院選は戦えない」との声が充満しており、参院執行部は1日昼、国会内で常任役員会を開いて対応を協議した。
民主党執行部にも首相の退陣を求める声が広がりを見せている。党副幹事長の一人は1日、「首相には危機感が全くない。国難を招いている原因が自分にあると分かっていない」と語った。参院幹部は「首相は、簡単に辞任するとは言えず、意固地になっているのではないか」と指摘した。
同党の海江田万里選挙対策委員長代理は1日朝のテレビ朝日の番組で、首相を支える考えを強調する一方、「首相に鈴を付けられるのは小沢氏しかいない」との見方を示した。
一方、社民党は1日午前、福島党首らが国会内で協議し、鳩山内閣への内閣不信任決議案や首相問責決議案が提出された場合、賛成する方針を確認した。参院の民主党会派の議席数は過半数ぎりぎりの122議席にとどまっており、首相続投に反発する民主党議員が造反した場合、問責決議案が可決され、政府・与党の国会運営が行き詰まる可能性がある。
民主党は1日午前、社民党に対し、国民新党との3党国対委員長会談の開催を求めたが、社民党は連立離脱を理由に応じなかった。(読売)
<鳩山由紀夫首相は1日朝、民主党内での退陣論に関して記者団に「小沢一郎幹事長と協議、協力し、国難に立ち向かっていく」と続投意欲を強調した。今夕にも小沢氏、輿石東参院議員会長と再会談し、進退問題への対応を協議する。ただ党内では参院幹部が重ねて退陣を促すなど、鳩山首相では参院選を戦えないとの声はさらに強まった。小沢氏も進退判断を迫られる可能性があり、政局は一段と緊迫化した。
首相は記者団に「大事なのは国民の暮らしだ。暮らしのために何がベストかを考えながら、政策を大きく変えるために出発させた新政権にふさわしい形でこれからも行動したい」とも述べた。
これに対して、党参院幹部は「参院選での改選議員から『党の表紙を変えれば内閣支持率は40%程度には回復する』という声が出ている。民主党は代表を代えて選挙に勝ってきた歴史がある」と退陣判断を求めた。
平野博文官房長官は記者会見で「参院選勝利のため、党が一致結束して国民に訴えて頑張る。首相進退という言葉が飛び交うこと自体がおかしなことだ」と党側をけん制。国民新党の亀井静香代表は5月31日深夜、首相に2度電話し「辞めたところで何も変わらない」と続投支持を伝えた。(共同)>
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