5705 チベットでの弾圧は続く 古森義久

日本国内が鳩山さんの辞任で揺れ動いているとき、当然ながら世界ではもっと深刻な出来事が次々と起きています。
一時は日本でも熱っぽく語られたチベット問題も同様です。中国当局のものすごい弾圧が続いています。
この弾圧はいまやチベット人のチベット人たる自己意識のルーツまでも抹殺しようとする「新文化大革命」とも呼ばれています。こうしたチベットの惨状は鳩山辞任の報が流れた6月2日、ワシントンのアメリカ議会で伝えられました。
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〔ワシントン=古森義久〕米国議会の人権問題調査委員会が2日、開いた公聴会で米国政府代表らから中国政府のチベットでの政治犯拘束がなお約800人に達し、他のチベット人1000人ほどが行方不明のままになっていることが明らかにされた。
同議会で長年、人権弾圧を国際規模で追及した故トム・ラントス下院議員の業績を記念して特設された「トム・ラントス人権委員会」は2日、「チベットでの新文化大革命」と題する公聴会を開き、チベットの人権状況を論じた。
公聴会ではまず「中国に関する議会・政府委員会」のオバマ政権代表のスティーブ・マーシャル氏が「チベットでは2008年春に中国当局からのより多くの自治などを求めて抗議活動を起こした住民や僧侶がまだ拘束されており、その後もチベット人の作家や音楽家、詩人など文化人の逮捕があいつぎ、刑法違反ではない政治犯の拘束は約800人とみられる」と証言した。
マーシャル氏はさらに
①中国当局は08年春の抗議運動が市街地よりも地方で多く起きたことに対応し、チベット自治区や青海省のチベット人居住の地方に新たな「社会主義共同体」をつくり、チベット文化の抑圧を進めている
②この試みは地方への鉄道拡大とも一致して進められ、伝統社会を変革する点で新文化大革命とも呼べる―などと述べた。
民間団体の「チベット国際キャンペーン」代表のケート・サンダーズ氏も「一昨年春の騒乱以来、中国当局はチベット住民のチベット帰属認識(アイデンティティー)を抹殺することを図り、その認識自体を『分裂主義』とか『反動主義』と断じて、弾圧の対象としている。
その結果がチベットの文化を継承しようとする芸術家など文化人、知識人の拘束を進めている」と証言し、すでに当局に逮捕されたチベット人芸術家ら約20人の名前を公表した。
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