5716 枝野幹事長・樽床国対委員長・安住選挙対策委員長 古沢襄

菅政権は世論に敏感だったオリジナル民主党に戻ろうとしている。党内的には反小沢色が強い枝野幸男前行政刷新担当相の幹事長起用には慎重論があったが、「脱小沢」路線が世論の支持を受けていると判断して起用に踏み切った。
さらに全員一致の政権色を強調するために、枝野幹事長を支える国対委員長に代表選に立候補した樽床伸二氏、選挙対策委員長には安住淳衆院安全保障委員長を当てる。
小沢幹事長・山岡国対委員長・石井選挙対策委員長という小沢一家の党体制に較べれば、清新なイメージを持つ党人事となった。しかし枝野幹事長・樽床国対委員長・安住選挙対策委員長の力量は未知数。参院民主党には不安が残る。
新政権が本格的にスタートすれば、各マスコミも世論調査を実施する。菅政権の「脱小沢」路線が好感されて一気に70%に近い支持率が欲しいところだが、さてどうだろうか。菅代表が決まった直後の民主党の支持率は上昇傾向に転じたが(朝日、読売調査)、みんなの党に流れていた支持率が戻った程度でしかなかった。
離れていた無党派層が菅政権支持に回帰するのか、参院選の帰趨を占ううえで注目される。
<菅直人首相は5日夜、党役員と閣僚人事で、枝野幸男前行政刷新担当相を幹事長、仙谷由人前国家戦略担当相を官房長官、代表選に立候補した樽床伸二衆院環境委員長を国対委員長に充てる人事を発表した。小沢一郎前幹事長に批判的な枝野氏の幹事長就任には党内から異論が出ていたが、首相の「脱小沢」路線が世論の支持を受けていることから起用に踏み切った。
菅首相は同日夜、首相官邸で記者団に「(枝野氏は)選挙の顔という意味でふさわしいと考えた」と説明。さらに「(小沢氏)外しとかは考えていない。党も一致結束、全員参加できる体制で選挙を戦えることを考えた」と語った。
閣僚人事では、国家戦略担当相に荒井聡前首相補佐官、消費者・少子化担当相に蓮舫参院議員を充てることを内定。財務相に野田佳彦前副財務相を昇格させる。米軍普天間飛行場移設問題の担当閣僚だった岡田克也前外相、北沢俊美前防衛相、前原誠司前国土交通相は、今後も米国や地元との折衝が続く点が考慮され、長妻昭前厚生労働相、亀井静香前金融・郵政担当相らとともに11閣僚が続投となる。
赤松広隆前農相は4日の記者会見で「結果として口蹄疫(こうていえき)を止められなかったけじめを付けたい」と再任を固辞しており、交代する見通し。残るポストは農相と行政刷新担当相。
蓮舫氏は「事業仕分け」の仕分け人として知名度が高く、参院選を控えて発信力を評価されての起用。荒井氏は農水省OBで、首相側近として知られる。
3人の官房副長官には古川元久前副内閣相を新たに起用し、参院枠の松井孝治前副長官は続投。官僚トップの滝野欣弥前副長官も留任させる。党選挙対策委員長には、安住淳衆院安全保障委員長を充てる。
首相は5日午前から党本部に入り、仙谷氏、枝野氏、古川氏らと人事や政権運営に関して断続的に夜まで協議。その間、外務省の藪中三十二事務次官、別所浩郎総合外交政策局長や、千代幹也内閣総務官らの官僚が協議に加わるなどし、鳩山政権からの政権移行作業を本格化させた。
首相は7日午後に両院議員総会を開いて党人事の承認を得た上で、8日に組閣して「菅内閣」を発足させる。(毎日)>
<菅直人新首相は5日夜、民主党幹事長に枝野幸男行政刷新担当相を起用すると発表した。また閣僚人事も固め、国家戦略担当相に荒井聡氏、財務相に野田佳彦氏、消費者行政・少子化担当相に蓮舫氏をそれぞれ内定した。岡田克也外相、長妻昭厚生労働相、前原誠司国土交通相、亀井静香金融・郵政改革担当相ら11閣僚は続投の方向。赤松広隆農相は交代させる方針だ。
菅氏は代表選で戦った樽床伸二衆院環境委員長を国対委員長に充てるとともに、内定していた仙谷由人国家戦略担当相の官房長官への起用も発表した。
また新たに玄葉光一郎衆院財務金融委員長と海江田万里党選対委員長代理について、政府か党の要職に起用する方向で調整に入った。官房副長官には、衆院側から古川元久内閣府副大臣を起用。参院側は松井孝治氏の再任が有力だが、福山哲郎外務副大臣を推す声もある。
閣僚で再任される見通しなのはほかに、原口一博総務相、千葉景子法相、川端達夫文部科学相、直嶋正行経済産業相、小沢鋭仁環境相、北沢俊美防衛相、中井洽国家公安委員長。野田氏は財務副大臣からの昇格。(共同)>
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