尊皇心に欠けるのにおこがましくないか。菅・全共闘極左政権は日本を破壊する危険。救国陣営が総結集。9日夜、都内で開催された緊急国民集会は千名以上の聴衆があつまり、安倍元首相、平沼赳夫、山田宏氏らの訴えに耳を傾けた。
会場の砂防会館大ホールは立ち見が多く、熱気にあふれかえった。現役代議士、国会議員多数が参加し、「民主党政権は極左、菅内閣は日本解体をもくろむ陰湿な左翼体質を隠している」など批判が続出、気勢を上げた。会は「69救国 全国国民総決起集会」と銘打たれ、国歌斉唱、「海ゆかば」の合唱。舞台中央のスクリーンには、志半ばで倒れた中川昭一氏、三浦重周氏らの遺影がカラーで大きく映し出された。司会は水島総と高清水有子の両氏がつとめた。
冒頭に登壇したのは安倍晋三元首相である。「V字型回復などと菅政権の人気を世論調査がいうが、その中身は要するに小沢ファクター。菅内閣の性格は陰湿な左翼、彼は危険な人物である。シンガンス釈放に署名したことが批判されたときの釈明も、じつにいい加減で、あのとき署名した国会議員はたったの弐名。もうひとりは現法務大臣だった。これが、もし米国なら911テロリスト犯人釈放に賛成署名したことになり、大統領になれない。つまり菅氏は総理になるべき人物ではない。国家国旗法の制定に反対した政治家であることを忘れてはいけない」。安倍元首相の演説に会場から万雷の拍手がおきた。
次に登壇した田母神俊雄(前空幕長、「がんばれ日本、全国行動委員会」会長)は、次のように述べた。「戦後日本はゆるやかに破壊された。ぶちこわしの総仕上げを民主党が行おうとしている。問題を先送りしてきた日本の政治は現在の世界の情報戦に耐えられない。日本に『日本派』の政治家がいないのは日本の弱点ではないか。国家の独立、自分の国は自分で護る、国民を自立させる。そうしなければ日本はつぶれる。ですから(乱立気味の保守新党も)大同団結し、強い二十一世紀の日本を作りましょう」と集会の趣旨をのべた。
この集会の主旨は「創世日本」(安倍晋三)「立ち上がれ日本」(平沼赳夫)「日本創新党」(山田宏)が「がんばれ日本 全国行動委員会」の呼びかけに応じて団結を目指して開催されたもので、10日には共同記者会見も行われる。おおきく保守の潮流がかわる節目である。
▲平沼赳夫「ずるい民主党の国会運営に苛立ちをおぼえる」
『国会で予算委員会も開こうとせずに予算を決めようとしている。ずるい遣り方だ。経済財政政策をどうするか、議論すべきであり、フランス革命のジャコバン党のように仕分けを演出したが、いま危険な兆候は「国会法」の改正である。これは法制局長官も政府委員も国会の議論の場から外し、かわりに政務官を増やすという。ファッショの芽である。
民主主義の見本といわれたワイマール平和憲法のもとにヒトラーが登場し、ドイツはナチスによる独裁がおこり、ドイツは破滅した。日本で起こりえないと言えるだろうか。なぜなら民社党の政策の骨子などは旧社会党員が作成しており、革命指向だからである』。
会場に流れた音楽は「すぎやまこういち」氏が、「がんばれ日本」のために作曲編曲した「がんばれ日本!」のテーマソングだ。国民の精神と勇気を鼓舞するマーチ。すぎやま氏によればサッカーの応援歌にも使えるという。そのCDが安倍、平沼、そして山田氏に手渡された。
続いて登壇した山田宏(『日本創新党』党首。前杉並区長)は、「このまま黙っていたら日本はあと三年もたない。やむにやまれぬ思いから友人同士とともに新党を立ち上げた。日本を救い、力強い日本を再生するために全力で戦う。
民主党は選挙互助会。だから綱領がなく、信念がなく、誰にも良い顔をする。子供手当は将来の子供に付けを回す愚策である。とくに民主党政権は日米同盟をずたずたにし、この隙に乗じて中国海軍はわが領海を示威行進し、日米同盟を試した。これが『友愛』の相手か? 主権を傷つけたまま、次世代に渡せない。各党は、いまこそ一致団結するべきである」
さて会は引き続き古屋圭司、中川義男、義家弘介、小池百合子、稲田朋美、山谷えり子、衛藤せい一、下村博文、中川雅治の各氏ら現職政治家が登壇。また西村真悟、中山成彬、赤池誠章、牧原秀樹ら前職も応援演説に駆けつけた。
以下、印象深い言葉を拾うと、
古屋圭司代議士。
「最小不幸とは何という政治だろう。最大幸福というべきであり、菅は鳩山以下の内閣である」
中川義男参議院議員。
「兄の中川一郎は命がけ、血判して青嵐会を立ち上げた。いまの政治家には勇気が足りない。若者がびくびくしている。我々は何もおそれるモノはない」
義家弘介代議士。
「体を張って日教組とたたかっている。この国に命をかけられない政治家はやめろ。子供為に体を張れない教員は去れ」
中山成彬前衆議院議員。
「口蹄疫は民主党の責任。政治災害だ」
西村真悟前衆議院議員。
「菅内閣は正真正銘の左翼政権。この祖国は命をかけても守る、民族の誇り、天皇の国である。歴史を回復する戦いをつづけよう」
小池百合子・前防衛大臣。
「ルーピーにかわってスリーピー(国会で居眠りばかりの菅)。日本の政権が他国を助け、日本を傷つける。まさになりすまし政権が菅内閣だ」
山谷えり子・参議院議員。
「首をすげかえて国民をだましているのが菅人気という御祝儀相場。マスコミのゆがんだ情報空間の結果だ」
稲田朋美・衆議院議員。
「史上最低最悪の政権。仮面舞踏会政権だ。極左を隠し、詐欺マニフェストを隠し、不道徳の代弁者だ」
衛藤せい一・参議院議員。
「戦後日本の象徴かもしれず、全共闘に革マルに。本気で戦うときを迎えた」
このほか壇上には学者文化人応援団もずらりそろい、小堀桂一郎、小田村四郎、岡崎久彦、井尻千男、加瀬英明、すぎやまこういち、藤岡信勝、宮崎正弘、西岡力、荒木和博、石平、藤井げんき、三輪和雄、西村幸祐、小山和伸の各氏が保守の大同団結の必要性を説き、「立ち上げれ! 日本」など保守新党を支援した。
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