15日の参院代表質問での話ですが、菅直人首相が民主党の輿石東参院議員会長について質問者も国民もバカにしたようなイイカゲン答弁をしていたので、それを紹介します。
自民党の西田昌司氏が、輿石氏が昨年1月の日教組新春の集いで「政治的中立などありえない」と述べたことについて、菅氏の見解をただした場面でした。菅氏はいったん答弁漏れで答えず、再質問を受けてこう述べました。
「輿石氏の発言は、教育や教育現場は本来、政治的に中立でなければならないが、ときに政治の影響を受け、政治的中立が犯される危険性を指摘したものと私は理解している」
…輿石氏をかばうための、白々しい誠意の見られない答弁ですね。こんな「ウソ」で国民をごまかせると考えているところが許し難い。予算委員会も党首討論も開かずに国会を閉じたやり方をみても、民主党政権はどうも、根本的に国民をバカにし、情報を与えないか、操作された情報で十分と考えているようです。実際の輿石氏の発言は次のようでした。
「日教組は政権交代にも手を貸す。教育の政治的中立などといわれても、そんなものはありえない。政治から教育を変えていく、逆説的に。そんな勇気と自信を持っていただきたい。私も日政連(日本民主教育政治連盟、日教組の政治団体)議員として、日教組とともに戦っていくことをお誓いし、永遠に日教組の組合員であるという自負を持っております」
これのどこが「政治的中立が犯される危険性を指摘したもの」でしょうか。逆に、どう見たって政治的中立なんか気にしない勇気を持って、どんどん選挙活動をしましょうという呼びかけですね。菅氏のふざけた態度がカンに障ります。
まあ、菅氏にしてみれば、輿石氏は前任者の鳩山氏を首相の座から引きずりおろして自分に首相になるチャンスを与えてくれた恩人でもあるわけで、頭が上がらないのはよくわかりますが…。それにしても、菅政権には早くもげんなりさせられています。
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5793 菅首相の他人を小馬鹿にした国会答弁について 阿比留瑠比

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