韓国の中央日報は海軍哨戒艦「天安」事件が国連安全保障理事会に付託されてから1カ月が経過したが、中国が北朝鮮非難決議に難色を示し、北朝鮮を名指しすべきでないと主張していると伝えた。その半面、60カ国以上が北朝鮮の仕業と断定している天安艦問題だから、中国側も折り合って今月中旬にも天安艦問題が安保理で決着する可能性があると観測している。
<海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」事件が国連安全保障理事会に付託されてから1カ月が経過し、韓国・日本・米国・中国がこの問題を決着させるために激しい水面下交渉を繰り広げていると、外交消息筋が5日伝えた。
消息筋は「中国を含む主要理事国は天安艦問題を終える時になったということに同意する雰囲気。しかし隔たりが大きく、接点を導き出すための最後の交渉を継続している」と伝えた。
中国は天安艦問題の安保理処理には同意するものの▽決議(resolution)は避けるべき▽文案で‘北朝鮮(North Korea)’を名指しすべきでない▽‘攻撃(attack)’の代わりに‘事件(incident)’という表現を使用すべき--という立場を1カ月間ずっと守ってきたという。
これと関連し、魏聖洛(ウィ・ソンラク)外交通商部韓半島平和交渉本部長は5日、張シン森駐韓中国大使をソウル外交部庁舎に招いて40分間ほど対話し、中国の協力を求めたが、張大使は「韓国政府の立場はよく理解している」という趣旨の発言をしただけだった、と伝えた。
しかし政府のある関係者は「中国も60カ国以上が北朝鮮の仕業と断定している天安艦問題を長引かせればよくないという判断から、最後の時点を考慮しているだろう」とし「このため早ければ今月中旬に天安艦問題が安保理で決着する可能性がある」と伝えた。
この関係者は「しかし交渉戦略上、安保理理事国は交渉の場では期間を念頭に置く姿を見せず、自分に有利な結果を導出するのに全力を傾けるだろう」と述べた。また「(決議を引き出すために)安保理理事国の間では、賛否投票をするオプションは中国との澱を残すおそれがあるため、最後の手段と考えている」とし、理事国は全会一致で議長声明を導出するのに重点を置いていることを示唆した。
先月韓国に海軍専門家グループを派遣して天安艦事件を調査したロシアの立場に関し、この関係者は「ロシアは自国の調査結果を基礎に今月中に天安艦問題に対する立場を整理すると伝えられたが、ロシアの外交伝統上これを公開しない可能性が高い」と予想した。安保理で日米と中国間の綱引きを見守りながら、最後の瞬間に戦略的判断を下す可能性が高いということだ。(中央日報)>
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