6038 北朝鮮警備艇が韓国漁船を拿捕 古沢襄

韓国紙が日本海で操業中のイカ釣り漁船「テスン号」が北朝鮮警備艇に拿捕されたと相次いで報じている。操業の海域は大和堆(やまとたい)漁場、日本のイカ釣り漁船も出漁しているところである。朝鮮日報は「北朝鮮の排他的経済水域(EEZ)と推定される海上で北朝鮮当局によって拿捕された」と報じている。
船員7人は北朝鮮の咸鏡北道金策市(ハムギョンブクド・キムチェクシ)にある城津(ソンジン)港に連行された(中央日報)。拿捕の背景には日本海における米韓合同軍事演習がある。韓国の海洋警察庁は拿捕海域に警備艇を派遣して、韓国漁船の保護に当たるものと思われる。
それが警備艇間の銃撃戦になる可能性がある。日本のイカ釣り漁船は”君子、危うきに近寄らず”といくか、どうか。イカ釣り操業は生活がかかっているだけに、出漁するなとはいえない。北朝鮮警備艇の姿を発見すれば、いち早く遁走する手しかないのかもしれない。
<8日午前、東海(トンヘ、日本名・日本海)上で船員7人を乗せて操業中だった韓国の漁船1隻が北朝鮮警備艇に拿捕された。
海洋警察庁はこの日午後、「浦項(ポハン)船籍のイカ釣り漁船55テスン号(41トン)が北朝鮮の排他的経済水域(EEZ)と推定される海上で北朝鮮警備艇に拿捕され、調査を受けていることが把握された」と明らかにした。この船には船長のキム・チルイさん(58)をはじめ、韓国人4人、中国人3人の計7人の船員が乗っている。
55テスン号は東海の大和堆漁場で操業中、7日午後6時30分ごろ、漁業情報通信局に位置を報告したが、次の位置報告時刻の8日午前5時30分まで連絡がなかった。
浦項(ポハン)漁業情報通信局はこの日午後2時35分、衛星電話を利用し、55テスン号に「いま北朝鮮警備艇に曳航されているのか」と尋ねたところ、テスン号側は「はい」と答え「城津(ソンジン)に行く」と話した後、交信が切れた。
城津は咸鏡北道金策市(ハムギョンブクド・キムチェクシ)にある港。(中央日報)>
<韓国人船員4人と中国人船員3人が乗ったイカ釣り漁船「テスン号」(41トン)が8日、東海(日本海)北部の海上で北朝鮮警備艇に拿捕(だほ)され、調査を受けていることが確認された。
海洋警察庁は同日、「東海で操業中に行方不明となったテスン号が北朝鮮の排他的経済水域(EEZ)と推定される海上で北朝鮮当局によって拿捕され、調査を受けていることが把握された」と発表した。
海洋警察によると、浦項漁業情報通信局が同日午後2時35分ごろ衛星電話で「今、北朝鮮警備艇にえい航されているのか」と尋ねると、テスン号は「城津に向かっている」と答え、その後交信が途絶えた。城津は咸鏡北道金策市にある港だ。
東海の「大和堆漁場」で操業中だったテスン号は7日午後6時35分ごろ、浦項漁業情報通信局に位置を報告した後、8日午前5時35分に追加報告をすることになっていたが、連絡をしなかった。
海洋警察関係者は「大和堆漁場が北朝鮮水域と隣接しているため、排他的経済水域を侵犯して操業したのかなどを確認している」と話した。排他的経済水域での単純運航は公海と同じく問題にはならないが、操業や採掘など経済的行為をすれば領海のように取り締まり対象になりうる。
政府関係者は「テスン号が北側の排他的経済水域を実際に侵犯したのか、公海上で操業していたところを拿捕されたのかはまだ不透明だ。北側の発表があるものと予想される」と話した。
浦項船籍のテスン号にはキム・チルイ船長(58)と船員のキム・ジョンファン氏(52)、コン・ヨンモク氏(60)、イ・ジョンドゥク氏(48)ら韓国人4人と中国人船員のカル・ボンゲ氏(38)、ジン・ムンホン氏(37)、ソン・ブン氏(37)の3人が乗っていた。(朝鮮日報)>
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