6108 イランへの空爆シナリオは消えてはいない 宮崎正弘

イラン核基地空爆を延期せよと米国がイスラエルを説得した?米情報筋は「イランの核武装は制裁実施で何年か先に遠のいた」。
イランの核武装実現にはまだ一年以上という予測でイスラエルと米国の情報機関が意見の一致を見た(インタナショナル・ヘラルドトリビューン、8月21日付け一面トップ)。
これまでは数週間以内としたイスラエル情報と、濃縮ウランの技術が劣り、まだまだとする米国情報筋とが対立してきた。
一方において反イスラエル筋から盛んになされる情報工作は「イスラエル空軍がイランの核基地を爆破攻撃するのは数週間以内だろう」という情報操作に似た消息だった。
米情報筋が「イランの核武装は制裁実施で何年か先に遠のいた」とする理由は第一に表面的であるとはいえロシアと中国も巻き込んだ対イラン制裁が運搬手段のミサイルをつくる金属類の入手を困難としたこと。第二にイランは濃縮ウラン技術に劣ること。そして第三に、現在イランが保有するとされる濃縮ウランは核兵器二個分でしかないこと等々。
これらを理由にあげてオバマ政権はイスラエルを説得したという。
イスラエルは「われわれはあらゆる軍事行動を選択肢として放棄しない」と公式にネタニヤフ首相が語っており、イランへの空爆シナリオは遠のいたとはいえ消えてはいない。
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