”脱小沢”から”トロイカ復活”・・・その裏には仙谷官房長官斬りがあると、もっぱらの噂である。密室の動きだから真相は分からない。あえて言うなら、腰の定まらない菅首相に業を煮やした仙谷氏から「辞めてもいい」と三行半をつきつけられて、菅さんが鳩山さんの調停工作に”渡りに船”と飛び乗ったのではないか。
代表選の直前になってのドタバタ劇は、いただけない。肝心の小沢氏は沈黙を守っている。
「譲っても代表代行までだ」と枝野幹事長が核心に触れる発言をしている。”脱小沢”を主導してきた前原・野田グループが、簡単に白旗を掲げて”トロイカ復活”の軍門に下るとは思えない。幹事長を小沢グループに譲るつもりはないだろう。
小沢幹事長の復活はないまでも、小沢側近の山岡幹事長にでもなれば、トロイカどころか小沢主導の党運営が復活してしまう。”脱小沢”のグループは、世論の支持を背景にして代表選で一戦を交えようという空気が強い。
小沢グループはどうか。本音をいえば世論の支持が薄い小沢首相なのだから、”トロイカ復活”の内容によっては乗ってもいいという声もある。とはいうものの議員票では優位に立ったので、主戦論が多いという。
菅、小沢が戦えば、民主党は分裂の危機に立つということから、鳩山氏が両陣営の間に割って入った調停工作なのだが、”トロイカ復活”の古くさい看板で対立が解けるものだろうか。結局は密室でのポスト争いになる可能性が高い。
党内対立があるのは、不健康なことではない。その対立にフタをして、一致結束弁当を食う方が健全ではなくなる。菅・小沢会談がどうなるか分からないが、民主党の支持率がまた下降線を辿るのではないか。
杜父魚文庫
6151 ”脱小沢”から”トロイカ復活” 古沢襄

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