さあて、とうとう民主党の小沢一郎前幹事長が正式に代表選への出馬を表明しましたね。私は昨年12月12日のエントリ「現実味が出てきた小沢首相という悪夢」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/1379510/)で、この人の意欲がだんだん増してきたのではないかと指摘していましたが、この厚顔ぶり、もとい、軽佻浮薄な世の風潮に流されない姿勢はさすがです。記者会見に臨んだ無表情な顔が、チタニウム合金に見えた(渋く輝いてみえた)ほどです。
小沢氏は、これまでも「国民が望めば仕方がない。天命に従う。そうでなければ代表なんてやっていない」「わが党が衆院でも過半数を得れば、その責任を負わなくてはならないのは当たり前だ」などと、首相就任を拒まない考えは示していました。でも、健康不安やさぼり癖、説明嫌いもあって、結局は出ないのではないかという見方が多かったですね。
「国民が望めば~」なんて口では言っていますが、先日(8月28、29両日調査)の産経とフジテレビの合同世論調査では、こんな結果が出ています。少なくとも、6~7割の国民には、思いっきり拒絶されているように感じるのですが…。
【問】菅総理が再選され、続投したほうが良いと思う
「思う」(74.2%) 「思わない」(21.3%)
【問】小沢氏の立候補表明は適切ではないと思う
「思う」(77.1%) 「思わない」(19.0%)
【問】小沢氏の立候補表明につながったとされる菅総理の「脱小沢」の方針は評価できると思う
「思う」(71.4%) 「思わない」(19.2%)
【問】鳩山前総理が小沢氏支持を表明したことは適切だと思う
「思う」(15.5%) 「思わない」(77.3%)
【問】小沢氏は政府や民主党の中で重要な役職に就くべきだと思う
「思う」(26.6%) 「思わない」(67.4%)
【問】菅総理以外の新しい総理に代わったら、直ちに解散して国民に信を問うべきだと思う
「思う」(68.3%) 「思わない」(24.9%)
【問】小沢氏は国会の証人喚問や参考人招致に応じるべきだと思う
「思う」(94.3%) 「思わない」(4.9%)
【問】検察審査会の議決を控えている人物は総理大臣になるべきではないと思う
「思う」(82.9%) 「思わない」(13.4%)
…いや、いったい何をどう勘違いしたのやら、素晴らしい決断でした。今回の代表選は、さぞや民主党の空恐ろしいまでの素晴らしい実態、内実を白日の下にさらし、また、小沢氏の崇高なる理念と理想を微に入り細を穿ち、世間にさらすことでしょうから。
よくぞ、盟友の西岡武夫参院議長の「代表選に負けたら党から出て行く覚悟で」というありがたい忠告に従い、思い切って立候補してくれたものです。どれだけ感謝してもしたりない気持ちです。勝ったら、首相と代表の分離などと言わず、ぜひ背負いきれない重責を担ってほしいものです。
私は、29日付の産経紙面「新民主党解剖・下」の最後に、こう書きました。
《過去20年間にわたり、日本の政治の動きを一つのパターンに閉じこめてきた「小沢神話」は、今回の代表選でようやく終焉を迎えるか。それとも、政界はまだそこから自由になれないのだろうか。》
代表選という公の舞台で、シロクロだかアカクロだかをはっきりつける機会が訪れました。これまでのエントリを読んでいただければ、私が菅氏やそのスタッフを評価しているわけでももちろん支持しているわけでもないのはご理解いただけると思いますが、今は期待しているのです。
今回、ルーピー(本名は忘れました)は伝書鳩となってくるくると飛び回った揚げ句、小沢氏への支持表明を繰り返しています。鉄面皮だか豪腕だかを道連れに、一緒に遠い宇宙の彼方に飛んでいってくれることを心から希望します。菅氏らのことは、その後また…。とりあえず、両陣営の丙丁つけ難いであろう選挙戦をいろんな角度から報じたいと思います。
杜父魚文庫
6155 小沢氏の代表選出馬を心から歓迎し、感謝します 阿比留瑠比

コメント
【大きな誤解,その根底にある人間としての精神の腐敗と小沢一郎に対する異常なまでの侮蔑】
相変わらずですな。
ジャーナリストとしての貴殿の見識を疑います。
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私はこうして新聞の購読,テレビの視聴をやめました。そして,小沢一郎を強く支持します。
昨年8月末の衆議院戦による政権交代。あれからの目まぐるしい一年を考えると,選挙というよりも“戦争”という形容がふさわしいように思われます。戦後65年間続いたアメリカよりの植民地支配に対する独立戦争だったのです。その先頭に立って闘っていたのがマスゴミ検察が情報を操作してまで強力に排除しようとしている“小沢一郎”なのです。
これまでこのような気骨のある政治家がいたでしょうか。小沢はアメリカの独立戦争におけるジョージ・ワシントンやインド解放の父マハトマ・ガンジーに匹敵する人物です。しかしながら,この闘いはまだ終了しておりません。
アメリカの独立戦争は東部13州のイギリス本国よりの独立を求めるものでありました。以後南北戦争がおきますが,日本では順序が逆で南北戦争(自民党と民主党)が先に起き,それから独立戦争(アメリカと民主党政権)が起きているという構図です。ということは,表向き独立国の体(テイ)をなしていますが,植民地状態のままなのです。
自分を取り巻く社会で今何が起きているのか。数年前から,それは非常な“違和感”となって現われました。それは真っ当な人間の感覚だったと思われます。
あなた達新聞の記事が,テレビのニュースが,バラエティ番組が,お笑いタレントやコメンテイターの発言が「何か変」というよりも,「つまらない」,「面白くない」という感情となって現れたのです。結果,長年惰性のように続けてきた新聞(朝日)の購読またテレビの視聴をやめました。それは今にして思えば,或る種の“予知”,人間に生まれつき備わった“防衛”本能だったのだと思います。その結果,“精神の自由”を獲得し,さらに家計の節約につながったのです。
情報収集の補完は携帯電話のパソコン機能を使ってのインターネット検索でした。結果6年前に始まったというブログなるものの存在を知ったのです。そこにはテレビや新聞メディアの報道とは全く違った情報世界が広がっていました。取るに足りないものもありますが,プロアマ取り混ぜ,実名,匿名,玉石混淆な意見の表明が見られます。思えばそれらも各人の止むにやまれぬ“危機”意識,“防衛”本能からのもののように思われるのです。国民がこんなに政治に関心を持った時代はなかったと思います。その中心に常にいるのが無役の政治家“小沢一郎”だったのです。
先に述べた違和感の原因が何によってもたらされたものであったのかは,やがて野中広務元官房長官の発言により明らかになりました。国民よりの徴税を原資とする官房機密費から年に二回,お笑い芸人をも含むマスコミ(新聞,放送界)人に付け届けがなされ,彼らは時の政権に都合のいい発言をして世論誘導をしていたという事実が判明したのです。当然メディアはそのようなことを大々的に報じるわけにはまいりません。したがって,大多数の国民はそのような事実を知らず,騙されたままです。年間数万円も払ってガセネタを買って,いや買わされていたのですから茶番です。
それは昨年8月の衆議院選で配られた民主党ブロックの候補者一覧の一枚のチラシがきっかけでした。或る候補者の写真が際立っていたのです。何故?結果彼についての飽くなき探究が始まりました。そのようなことがなければ,かく言う私も新聞やテレビの情報に汚染され,まんまとあなた達マスゴミに騙されていたと思われます。
しかしながら,よくわからないのは同じ日本人の中にアメリカ様に魂を売り渡した中曽根康弘や小泉純一郎を始めとするポチ(議員,官僚,財界人,メディア)が沢山おり,日本の“独立”運動の妨害をしていることです。NHKのニュースでも『アメリカとの関係を修復しなければ』などとアメリカ寄りの発言をしているのを聞いて,我が耳を疑いました。日本人はどこまで阿呆になってしまったのでしょう。これも戦後の“植民地”教育(中学校課程における英語必修)により,日本人としてのアイデンティティを喪(ウシナ)ってしまった結果です。
代表戦,何が何でも小沢一郎氏に頑張っていただいて,我々日本国民の悲願である“真の独立”を勝ち取っていただきたいと思います。それが日本人の最大幸福,そして世界平和につながるのです。『ガンバレ,小沢一郎』