タリバンが日本人人質解放というニュースに揺れるアフガニスタンで、最大の民間銀行「カブール銀行」に深刻な取り付け騒ぎが発生している。
アフガニスタン治安部隊25万人、教員、地方公務員の給与振り込みも扱うのが、アフガニスタン最大の民間銀行「カブール銀行」(預金総額50億ドルと推定されている)。
スキャンダルが明るみに出た。九月一日だった。
同行会長とCEOが解雇された。会長夫妻はドバイの不動産に投資して15億ドルが焦げ付いたというニュースが取り付け騒ぎの発端で、1日から三日間で18億ドルが引き出され、4日はイスラムのラマダン入りで閉店、再開されるかどうかが、同行が倒産するか、どうかの分かれ道となるとウォールストリートジャーナルやアルジャジーラが一斉に伝えている(6日付け)。
米政府は「民間銀行であり、救済に米国の納税者のおかねが使われることはない」と言明している。
カルザイ政権は「倒産の怖れはない。いざとなった場合はアフガニスタンの外貨準備40億ドルを切り崩してでも救済する」と事態の沈静化を呼びかけている。
もともと同行はカルザイ大統領の弟やら、ファヒム副大統領らの怪しげなビジネスにも多額が融資されており、「健全度」で言えば奇々怪々の金融機関である。
カルザイ政権高官に繋がる資金源とも言われたが、まさか外国からの援助で経済を成立させている国が、身の程知らずにも、外国に投資していたとは!
杜父魚文庫
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