6242 中国のやり方・これが国家というものだ 花岡信昭

中国漁船の領海侵犯事件。中国政府は日本大使を4回も呼び出し、それも真夜中に呼ぶという非礼なことまでやった。
なんとも異常に見えるが、実はこれが国家というものだ。日本側のほうがあまりに上品すぎる。こっちも真夜中に中国大使を呼びだして抗議すべきだった。
尖閣諸島について、日本側の基本方針は「日本固有の領土。したがって尖閣をめぐる領土問題は存在しない」というものだ。
中国側はこっちの領土だといっている。自分のところの領土なのだから領海侵犯などではない、だから日本の態度は不法、というきわめて分かりやすい論法だ。
外交というのは田久保忠衛先生がいつも強調するように、「片手にこん棒をもってやる」ものである。国の主権と国益を踏まえ、その立場をぎりぎりまで主張し続けなければならない。
日本側とすれば、当然ながら、国内法で処置することになる。だから、漁船と船員を早く帰しすぎた。もっと引きとめておいて、向こう側が折れてくるのを待つべきだった。
民主党代表選があるものだから、中国側の軟化を引き出そうとしたのだろうが、こちらが一歩引き下がれば向こうはより強硬になる。これが外交だ。
田中真紀子氏が外相時代、「金正男」が日本に遊びに来ていてつかまった事件を思い出す。田中氏は「早く帰しちゃいなさい」と指示した。
そこで、ご丁寧に送り返したのだが、ここは「小菅」にお送りして日本の国内法できっちりと時間をかけて対処すべきだった。
ぎりぎりまで突っ張って、相手の弱みをつき、譲歩を引き出す。チキンゲームを演じられないようでは国家の名が泣く。
杜父魚文庫

コメント

  1. 仙人 より:

    日本の若者も、もう少し日本のことを真剣に考える必要がありますね。
    自分のことばかり考えていてはいけないということです。
    中国のやり方は見え見えです。日本人は相手の心を読むのは得意なはずですから、相手の策にはまらないように注意しないといけません。
    ともあれ、日本が中国に支配されないようにしないとね。
    日本企業は中国から離れる策をとっているようですし、経済も資源も中国に頼らない道を歩んでいくべきでしょう。

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