大風呂敷を広げ出す競争はできても風呂敷を畳めないのが中国人。温家宝首相が吠えた。「船長の即時無条件釈放か、強硬なる対抗措置か」。
米国の華人集会にでた温家宝は、聴衆へのリップサービスのつもりか口が滑った。日本の領海を侵犯し、日本の警備艇に意図的にぶつかったならず者船長をかばうばかりか、日本が即時無条件釈放をしないのなら、より強い対抗措置をとる」と。これは中国人おとくいの大風呂敷を広げあう図である。
どうぞ。こちらは手ぐすね引いて待っています、と菅だかセンゴクだかが答えるかと思っていたら「エスカレートしないようにハイレベルの会談をもちたい」とか。
嗚呼、喧嘩の遣り方を知らないなぁ。このおっさんたち、ホントに若いときにゲバ棒ふるって渡り合ったの?中国人の特性、その一。大風呂敷を広げあう技術はあるが、たたみ方を知らない。その二、大きなことを先に言った方が勝ち。その三、白を黒と言い尽くす心臓があるか、ないかで人間の器量が問われる。
この特性を把握しておけば、いま強気で吠えている彼らの習性が飲み込める。
強気であればあるほど、じつは内部に隠したい何かの弱みがあるはずで、それは権力闘争に起因する最終的な場面が、ひょっとして北京の奥の院で繰り広げられている可能性もある。
胡温執行部としては、強硬発言を維持することで軍の暴走を食い止めるのか、あるいは軍の顔色を見ているのか、軍の次の出方をまってから次の対策を考えようとしているのか。
「反日」をかれらが吠えるとき、じつは日本とまったく関係のない深刻な事態が、かれらの内部で発生していたケースが多いからである。
そして突如、「反日」に蓋をするのは、いつ何時、若いエネルギーが反政府運動に転化するか分からないからである。
杜父魚文庫
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