中国漁船の船長を釈放したものの中国側は日本政府の謝罪と賠償を要求して日中の緊張関係は長期化する雲行きとなった。香港紙によれば釈放された船長は英雄視されて「また釣魚島(尖閣諸島)に出漁する」と言っているそうだ。
菅首相は中国からの謝罪と賠償要求に応ずるつもりがない。
一向に軟化する兆しすらみえない中国の態度だが、人民日報系の中国紙・環球時報が行った世論調査では、93%が「日中の緊張が持続する」と回答している。作られた世論調査という気もするが、これでは中国政府も振り上げた拳をおろすわけにいかないということであろう。
菅首相の謝罪拒絶発言で対日報復をエスカレートしてくるか定かではないが、ネット情報で騒ぐ可能性が否定できない。今週の十月一日から国会が開かれるが、野党は菅政権の弱腰外交と非難するであろう。菅首相はあらためて中国が主張する謝罪と賠償要求には応じないと言わざるを得ない。
日中の緊張関係は当分の間は打開されずに長期化すると見た方がいい。日本側は船長釈放という”切り札”をすでに切っているから、打開の糸口はみつけられない。袋小路に迷い込んだといっていい。
杜父魚文庫
6335 袋小路に迷い込んだ日中緊張関係 古沢襄

コメント
「誤った?」歴史教育のおかげで、反省すべきは反省し謝罪すべきは謝罪する、という認識ですが、今回の中国側の対応を見て自由や民主主義という価値観を共有していない国との共存共栄の困難さを再認識しました。
今回のの問題が表面化するより以前から、素晴らしい水源地を有する土地が中国資本に買われてるという報道を見て不安を感じていました。尖閣諸島ももちろん大切ですが、「金に物を言わせる」中国人観光客に本土を練り歩かれ、中国マネーで不動産が買い漁られたら、尖閣どころか本土の主権すら怪しいです。
現下の経済は厳しいですが、共感ないままに経済活動だけ依存するのは危険なので、国民一人一人が生活スタイル生き方を見直し「武士は食わねど高楊枝」の心意気を持つ覚悟が必要だと感じます。
柴ワンワンと同じ、大きく中国に依存するのは危険だと思っていました。今回の気違い沙汰の中国の報復で日本人も目覚めてほしいものです。ニュースで知ったのですが、今4人の日本人が人質同然の状態に置かれているのに、福岡県のとある高校では10月11日から大連や北京への修学旅行を敢行するとのこと。本当は抗議の意味で、中止してほしいですが、せめて今起こっていることを子供たちにも教えて、しっかり考えてきてもらいたいものです。