6438 ノーベル平和賞は西側の分裂陰謀論 宮崎正弘

やっぱり出てきた西側陰謀論 ソ連型の中国分裂を策する陰謀がノーベル賞だそうです。人民日報系「環球時報」の社説は「西側は中国の分裂を鼓舞している」。
十月九日付け『環球時報』には凄い分析が掲載された。
「劉暁波のノーベル平和賞受賞は『西側の政治的道具』であり、中国の発展と平和志向を破壊し、中国の団結をくじき、ソ連型の中国分裂を鼓吹している」。
こうも続けている。「分裂主義者ダライや、今回のように犯罪者にノーベル平和賞を授与することは、ノーベルの趣旨と矛盾し、冒涜するものであり、善良な中国人民は不快感をもっている。この西側の傲慢を人民の意志で反撃し、真実を追究しなければならない」と最後は絶叫調だ。
1989年六月四日の天安門事件を中国共産党は「死者はいない」と最初言い張り、嘘がばれると「あれは西側の陰謀だ」(和平演変)と分析をはじめ、末端の行政単位に押しつけた。若い世代は、だから事件があったことさえ知らない。
『分裂』は事実である。
世論ははっきりと二分し、街では祝賀ムードに満ちあふれ、政府や党がなにを獅子吼しようと『善良な中国人民』のほうは、聞く耳を持たないかのよう。
台湾では各地で祝賀集会が開かれ、馬英九総統は「暁波氏の早期釈放」を北京に要求するとした。
香港では市内数十カ所で署名運動、香港ペンも立ち上がり繁華街で『早期釈放』の署名活動をはじめ、いくつかの大学では三日連続の集会が開催されている。
民意はノーベル賞を祝っており、不愉快なのは共産党だけという構図、もはや尖閣衝突のことは紙面からも消えている。
香港系メディアの速報に拠れば、遼寧省錦州の刑務所へ面接に行った劉暁波夫人と実弟は、劉と面会し「受賞のニュースは看守から聞いていた。この賞は天安門の犠牲者に捧げされたのだ」と涙ながらに語ったという。
(宮崎正弘のコメント)日本ペンクラブ、釈放署名運動はやんないの? 大江とかの朝日ブンカジンとかはどうするの?
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(読者の声)ノーベル平和賞に対する中国の言動は、世界中の反目を買っています。日本が賢く立ち回るなら、中国の言動の信用が落ちた今こそ、尖閣、南京大虐殺、日中戦争はどちらが望み仕掛けたか等についての、彼らのプロパガンダの嘘を世界に認めさせる好機です。
しかし政府や外務省には期待できません。民間でやるしかないと思います。さしあたり「史実を世界に発信する会」に期待したいと思います。(噛みつき亀)
(宮崎正弘のコメント)その会は小生も理事をしています。南京大虐殺の嘘は欧米も共犯者です。今回はとりあえず尖閣にエネルギーを集中したほうが得策かもしれません。
 
杜父魚文庫

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