6478 脱仙谷カードを切る必要がありそう 古沢襄

脱小沢カードを再度にわたって切ってV字回復をしてきた菅内閣だが、小沢氏の凋落が顕著となって三度目の脱小沢カードを切っても今度ばかりは効果がなさそうだ。皮肉なもので脱小沢カードを切ると、一時的には内閣支持率がV字回復するが、すぐ下降してしまう。
やはりこの内閣には国家の基本である外交・安全保障政策と長期的な財政・経済政策が欠落している。それを補うために事業仕分けという”政治ショー”をしてみせたが、仕分け人のタレントがあろうことか国会でファッション・ショーまがいのことをやってしまった。
この内閣は仙谷・菅内閣だと揶揄されている。あまりにも仙谷官房長官の存在がぎらついている。国会論戦では菅首相を差し置く形で答弁に立ち、長広舌をふるう場面がしばしば、目立つのは悪徳弁護士かと思うくらいの”はぐらかし”や”挑発”。国会が仙谷氏の一人芝居で振り回されている。
国民は正直だから、ぎらつく仙谷官房長官には嫌気がさしている。時事通信社が行った世論調査で内閣支持率が四割を切ってしまったのは、尖閣諸島をめぐる政府外交の弱腰批判があるが、仙谷官房長官の一人芝居に振り回された国会批判も出ている。
自民党の山本一太氏に対しては、新聞報道を引用した「最も拙劣な質問方法」と声を荒らげて非難したのだが、ご当人が野党時代によく使った手である。こういうのを「天に向かってツバをする」という。記者会見で指摘されて、認めざるを得なかった。
ひよっとしたら、三度目のV字回復があるとすれば、”脱仙谷カード”を切ることかもしれない。気弱な山羊のような目をしている菅首相には、無理な注文かもしれないが・・・。
杜父魚文庫

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