6492 「尖閣密約」はあったか? 華字紙が一斉に疑惑を報道 宮崎正弘

小泉政権下、川口外相が訪中し、尖閣近海の漁業に密約をさせた?発端は朝日新聞が発行する週刊誌「アエラ」。
記事の内容は「04年3月に尖閣諸島魚釣島に上陸した中国人7名を、日本側が拘束し強制送還した事件を重く見た小泉政権は、川口順子外務大臣を北京に赴かせ、そのおり、『中国は出漁しない。日本は拿捕したりしない』という密約をかわした」というもの。
「ただし、この密約は台湾とは交わしていない」ともされた。
真偽は疑わしいが、このアエラ記事に飛びついたのは、華字紙。とくに台湾の有力紙「自由時報」が報道すると、それを引用するかたちで、多維新聞網、博聞新聞など在米華字紙も一斉に報道した。
だが、この報道のミソは、「密約があった期間、つまり自民党政権下では日中間に尖閣での漁業問題で衝突はなかった。それを知らない民主党政権になって、(自民党から)尖閣密約が伝えられなかったため、尖閣で日中衝突が起きた」という噴飯ものの分析。
明らかに、民主党の外交敗北を、別の理由をつけてかばっている点で謀略的報道に臭いがする。
杜父魚文庫

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