6496 アメリカの選挙では中国は悪役 古森義久

日本でいま「中国の友人」と呼ばれたら、どうでしょうか。日本の政治家はよろこぶか、いやがるか。
いまのアメリカの中間選挙のキャンペーンでは「中国の友人」というのは非難なのです。人気の落ちるののしりに近いとされるのです。
■経済膨張で摩擦/負のイメージ利用
【ワシントン=古森義久】投開票まで2週間となった米国の中間選挙で、多数の候補が中国を「悪役」に位置づけ、その中国とのつながりを対抗馬への攻撃材料に使っている。今回の選挙では国際問題の争点はほとんどないが、経済面などでの中国の膨張ぶりや米中間の摩擦が有権者に負のイメージを与えることから生まれた選挙戦術ともいえそうだ。
この現象は中国国営新華社通信もワシントン発で「民主、共和両党の政治家たちは突然、中国バッシング(たたき)を始めた」と報じた。
東部のペンシルベニア州の上院選では、民主党のセスタック候補が共和党のツーミィ候補が中国の人民元切り上げを促す対中制裁法案に反対であることをとらえ、「中国の友人として地元の労働者を犠牲にしている」と攻撃している。
オハイオ州の知事選では現職のストリックランド知事(民主)がケーシック候補(共和)に対し、同候補がかつて下院議員として中国に貿易上の最恵国待遇を与える法案に賛成したことを「中国と結んでオハイオ州の9万1千の職を失わせた」と非難した。
ミシガン州の知事選でも民主党のバーネロ候補が共和党のスナイダー候補に対し「自分が所有したパソコン企業を中国資本に売って、地元の米国人労働者に大量の失業をもたらした」という攻撃を浴びせた。
米メディアによると、民主党のリーダーであるペロシ下院議長が同党候補たちに選挙戦では中国を非難し、対抗馬を中国に結びつけて批判する方法を指示したという。
この指示は民主党側の世論調査で有権者の多くが米国の不況や失業を中国の膨張のためだとして、その中国と提携する大企業や政治家に強い反感を持っているとの結果が出たからとされている。
ニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、10月中旬の時点で知事、上下両院議員の全候補のうち計29人が中国の名をネガティブに出して、対立候補の中国とのつながりを批判の標的とする選挙宣伝をテレビなどで行った。29人のうち民主党19、共和党10と、圧倒的に民主党が多いという。
民主党は労働組合とのきずなが強く、失業対策や国内の生産保持には敏感で、もともと中国に厳しい傾向がある。
米国の選挙戦で特定の外国が「悪役」として非難の標的となったのは、1980年代の日米経済摩擦での日本が先例としてある。
杜父魚文庫

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