したたかでしなやかな柳腰を誇る仙谷由人官房長官は、きょう午前の記者会見で、参院議員運営委員会で、これまでの参院での国会答弁について陳謝したことを自ら明らかにしました。で、ここからがこの人らしいというか、すぐさま「悪かったな!フンっだ!」という感じの傲慢不遜ないつもの彼に戻ったのです。以下、仙谷氏の望み通り、記者会見の関連部分を切り貼りせずにそのまま報告します。
仙谷氏 9時半に参議院議院運営委員会理事会に呼ばれましたので、そして陳謝をせよということでございますので、次の通り、私の方から申し上げました。
「鈴木委員長をはじめ理事の皆様のご了承を得て、ひと言申し上げます。参議院における質疑において、私から不適切な答弁、本院決定事項について異を唱えるような答弁がございましたことについて陳謝致します。今後、国務大臣として真摯な答弁に務めて参りますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
また、蓮舫大臣の雑誌記事の件についても、院内の議員活動の範囲を超え、またその後の本院における答弁も不適切であったことを私からも厳重に注意をし、本人も反省しております。官房長官として陳謝致します。今後内閣としてこのようなことが起きないように十分、気を付けて参ります」
これを申し上げて参ったところであります。
記者 参院質疑での不適切な答弁はどの答弁で、どういう点が不適切だったのか?
仙谷氏 あのう、今申し上げたのを、あるがままに受け取っていただければ結構でございます。その余はノーコメントに致します。はい、どうぞ!
記者 謝罪をした感想、気持ちはいかがか。
仙谷氏 ノーコメントです。
記者 議運の理事からの発言はどうだったか?
仙谷氏 それもノーコメントです。
記者 経済対策などをめぐって国会で与野党協議の在り方が協議されている中、官房長官の答弁が議運で問題視されていることについてはどう考える?
仙谷氏 ノーコメントです。
記者 長官、なぜノーコメントなんですか?
仙谷氏 ノーコメントだからノーコメントです。
…自分から議運で陳謝した話を振っておいて、記者がそれについて質問すると、6回もノーコメントを繰り返して何も答えません。結局、「ボク、何も悪くないもん!」と思っているので、記者にも答えたくないというだけしょう。
この人は、歩くときや、ぶらさがり取材に応じるときもよく両手をズボンのポケットに突っ込んだままにしていますが、要するに「ガキ」なのですね。ガキが馬齢を重ねて今、こういうみっともない姿をさらしていると。
昨夜も、時事通信の配信記事が仙谷氏について「老かい」という表現を使っていましたが、これはそんなご立派なものじゃない。もっと消耗させられる嫌な何かです。
ちなみにちょっと宣伝をさせてもらうと、私は今度の雑誌「正論」(12月号)に「度し難き民主党外交の無能と卑怯」(仮題)という記事を書きました。振り返ると今年は、総合誌・オピニオン誌からの注文が多く、「文藝春秋」5月号に「政権交代は『労組の天下盗り』だった」、「新潮45」7月号に「トップの言葉 存在の耐えられない『政治答弁』の軽さ」、「Voice」8月号に「かくも〝社会党的〟害毒に満ちた菅政権」、「WiLL」10月号に「赤い官房長官 仙谷由人が国を売る」――とけっこう書いてきました。いずれも題名は編集部がつけたものです。
政権が愚劣で醜悪であるほど、商売繁盛(?)だというのも、なんとも因果なものだと感じます。しかしまあ、人に嫌われる仕事であろうと、やるしかないと…。
杜父魚文庫
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