6546 天安門事件の民主活動家がファンドマネジャーへ  宮崎正弘

世界一の投資家ウォーレン・バフェットの後継になりそこなった中国人。李録、バークシャ・ハザウエイ後継を競ったが・・・。
ビル・ゲーツは世界一の金持ち。全米一の投資家として知られるのはウォーレン・バフェット。この二人が組んで慈善事業をおこなう財団を設立したことは世界中に知られる。先月、ふたりは北京でおおがかりなチャリティディナーを開催し、中国富豪五十人を招いた。
世界一の投機家ジョージ・ソロスも大規模な寄付行為で知られるが、前掲ふたりとは別の道をすすみ、主にロシア、東欧での大学設立などに熱心。
さて李録という中国人投資家をご存じだろうか?
1989年6月4日、天安門広場をうめた百万人の学生が要求した「自由民主」運動の指導者。ウアルカイシ、柴玲、王丹らと並んで手配され、李はフランスへ逃げた。
 
その後、米国へわたり在米華僑などから出資を募って「ヒマラヤ・ファンド」なるヘッジファンドを設立、成績抜群でいつのまにか、「株式投資の神様」(股神)と呼ばれるようになった。
華麗なる変身の典型である。民主活動家からファンドマネジャーへ。
李録はアメリカ市民権を獲得し、いつしかウォーレン・バフェットの右腕。アジア、とくに中国投資を推奨し、ついにバフェットと李は中国へわたり共同投資、このとき、中国は手配リストに載る李録の入国を黙認した(詳しく十月初旬の『週刊新潮』、拙コメントもあり)。
さて80歳をむかえてバフェットは後継者を指名するという情報がウォール街を駆けめぐっていたが、李録がはずれ、バフェットの後継者にトッド・コンブスに決定したと香港の『明報』(27日付け)が伝えた。
李録が外されたのは巨額の投資失敗が原因ではないかとの推測もあがっている(ウォールストリート・ジャーナル、同日付け)。
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(読者の声)いつもメルマガ楽しんでおります。冷静かつ的確な分析で非常に為になっております。昨日、某テレビ局のワイドショーで、頻発する反日デモの原因を考えるというテーマを取り上げておりましたが、その番組では、デモに参加した若者が多いということで、中国の学校教育で反日・愛国教育が原因であるということを南京事件のことまで持ち出して言っておりました。
多少はそういう感情があるのかも知れませんが、あまりにとんちんかんなことを電波で流しているので、呆れてしまいました。放送で流れた映像でも、一部の人をを除いて皆表情は、何か野次馬的な感じで、憎しみのこもった表情には見えませんでした。
中学生ぐらいの少年も周りを伺いながら半笑いで、日本車をたたいていました。私は宮崎先生からの情報で真相を知っていましたし、この映像を見ただけでも、この番組で解説していることが全く的外れで、真相を理解していないことが分かりました。私みたいな一庶民でも分別がつくことを、どうして高学歴・高収入のマスコミの方々は解らないのでしょうか。
やはり、先生がおっしゃる通り脳幹が腐食しているのでしょうか。(キノシタニンタ、名古屋)
(宮崎正弘のコメント)そうなんです。そうであるのに、自分はインテリと想っているからマスコミ人は始末におえない。
杜父魚文庫

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