6550 金正男氏が北朝鮮崩壊の可能性に言及 古沢襄

北朝鮮の金正日総書記の長男・金正男氏が北朝鮮崩壊の可能性に言及したとソウルで話題となっている。一方、金正日総書記の専属すし職人として通算13年間働いた日本人、藤本健二氏=仮名=が25日、ソウル市内で講演、三男の正恩氏が改革・開放政策を導入するよう促したという。
金正日総書記に近い筋から、このような発言が相次いでいることは、それだけ北朝鮮の体制維持が困難になっている証(あかし)であろう。
<【ソウル=黒田勝弘】27日の韓国各紙によると、マカオ在住の金正日総書記の長男、金正男氏は周辺の人物が「父が病なのになぜ平壌に戻らないのか、バトンタッチすべきじゃないのか」と質問したのに対し「バトンタッチは嫌だ。(北朝鮮は)滅びるのに。長くもつだろうか」と語ったという。
これは韓国の大統領直属機関である「民主平和統一諮問会議」の幹部がさる講演会で明らかにしたもので、今月9日、マカオを訪問した際、金正男氏の関係者から聞いた話という。金正男氏はマカオに住居があることで知られる。
金正男氏は先に北朝鮮で金総書記の三男、金正恩氏が後継者として公式に登場した際、日本のメディアに「個人的には(権力の)三代世襲には反対だ」と公言し話題になっている。今回の発言も北朝鮮の現状に対する批判的な発言として注目される。(産経)
<李基澤(イ・ギテク)民主平和統一(民主平統)諮問会議首席副議長は25日、北朝鮮の権力継承過程で急変事態が発生する可能性があるとし、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男、金正男(キム・ジョンナム)氏も、北朝鮮の崩壊の可能性を念頭に置いているという話を、伝え聞いたことを明らかにした。
李副議長は同日、ドイツ・ベルリンのプルマンホテルで、韓国関係者に対し開かれた対北朝鮮政策講演会で、先月マカオを訪れた際、金正男氏と交友のある現地関係者から、北朝鮮の権力世襲に関する金正男氏の考えを間接的に聞く機会があったとして、このように話した。
李副議長によると、金正男氏は、同関係者が「父親の健康がよくないのになぜ平壌(ピョンヤン)に行かないのか。バトンタッチしに行かなければならないのではないか」と聞くと、「私がなぜ行くのです?バトンタッチもしたくない。(北朝鮮は)亡びますよ。長続きしますか」と答えたという。
李副議長は、「金正日総書記の三男、金正恩(キム・ジョンウン)氏が計画どおり権力継承に成功するなら、大胆に改革開放に乗り出してほしい。しかし、ソフトランディングできない場合、権力闘争で急変事態が発生する可能性もあるため、政府もこれに備えている」という見解も明らかにした。
同日の講演会には、文太暎(ムン・テヨン)駐ドイツ韓国大使とソ・ソンビン民主平統北部欧州協議会長ら韓国人約100人が出席した。(東亜日報)
<【ソウル25日聯合ニュース】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の専属すし職人として通算13年間働いた日本人、藤本健二氏=仮名=が25日、ソウル市内で講演した。 韓国での講演は初めて。藤本氏は金総書記の後継者に決まった三男の正恩(ジョンウン)氏に改革・開放政策を導入するよう促した。
2003年、総書記の素顔や派手な生活ぶりなどをつづった「金正日の料理人」を出版した同氏は正恩氏が7歳のころから間近で接したとされる。
同氏は正恩氏に対し、「北朝鮮の政治収容所をなくし、拉致した人を一日も早く祖国に返すほか、人民の生活を豊かにしてほしい」と呼びかけた。
北朝鮮が改革・開放を実現する可能性については、難しい問題だが、改革開放なくしては豊かな生活は望めないとした上で、「後継者になって10年経てば、自分が考える意見の半分ほどは通ると思う」と述べ、時間が必要との考えを示した。
また、先日公開された集合写真に次男・正哲(ジョンチョル)氏の姿がなかったことに懸念を示しながらも、やさしい性格のため、正恩氏のサポート役として協力するだろうと予想した。
一方、高官や軍の司令官らが集まるパーティーに一度も出席せず、話題にも上らないほど後継構図から離れていた長男・正男(ジョンナム)氏が、先の日本メディアとのインタビューで権力世襲に否定的な姿勢を示したほか、北朝鮮を「共和国」でなく、韓国語の「北韓」と表現したことについて、「本当に驚いた。『北韓』は金総書記が一番嫌う言葉」だと指摘し、「排斥」の可能性を示唆した。(聯合)>
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