柔道の世界選手権や全日本選手権の覇者の井上康生コーチはアメリカの首都ワシントンを訪問中ですが、11月12日はワシントン市内の低所得とされる地域の公立小学校を訪れ、生徒たちに日本の柔道を紹介しました。
同じ12日の夜は「ジョージタウン大学・ワシントン柔道クラブ」での指導と練習でした。このクラブには首都地区の強豪の柔道選手が集まってきます。この日も井上コーチは10数人のアメリカ側の黒帯たちと休みなしに乱取り稽古を展開し、巨漢たちを投げていました。
一回一人4分ほどの稽古ですが、その一回が終わると相手は汗だくだく、息を乱して、すぐ座り込み、ぐったりと疲れた様子になるのに対し、井上コーチは息も乱さずに、またすぐ次の相手と組み合うというコントラストが印象的でした。
【ワシントン=渡辺浩生】2000年シドニー五輪の男子柔道100キロ級金メダリスト、井上康生さん(32)が12日、ワシントンの貧困地区にあ るヘンドリー小学校を訪れ、児童を指導した。4年生から6年生まで約40人の子供の前で、井上さんは、得意技の内またや背負い投げなどを披露した。
井上さんはジョージタウン大学・ワシントン柔道クラブの招待で滞在しており、10日には米東部メリーランド州の海軍士官学校で士官候補生を指導した。
井上さんはお辞儀の仕方を教えた後、マットの上で子供を相手に技を指導。質問にも応じ「柔道は心も成長できる。夢をあきらめずがんばって」と激励した。
同小のあるアナコスティア地区は首都で貧困率や犯罪発生率の最も高い地域。井上さんと実際に組み合った6年生のハロルド・ジャクソン君は「自分もやってみたい」。ジョアン・ヘンダーソン教諭は「子供たちに規律の大切さを教えてくれました」と話した。(産経)
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6671 柔道の井上康生氏がワシントンの小学校を訪問 古森義久
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