6695 女性層に人気がある杜父魚ブログ 古沢襄

杜父魚ブログはグーグルの検索システムを利用して読者アクセスの追跡調査をやっている。いわば市場調査のようなものだが、面白いのは①女性読者が56%で男性読者の44%より多い②これが姉妹ブログの「歴史と神話」になると女性読者が80%で男性読者の20%を圧倒している。
収録した論評で一番人気のあるのは桜井よしこさん。群を抜いている。またドイツのクライン孝子さんの論評もよく読まれている。友人の女流作家・一ノ瀬綾さんのエッセイも人気がある。
「歴史と神話」で女性の読者が圧倒的に多いのは、私がこの五年間、母系の血脈というテーマで「真田幸村の娘たち」など母と娘というエッセイを書き続けている影響だと思っている。
<<母系の血脈ということ考えている。天皇家のことではない。日本社会は父系が中心となってきたから母系を調べるのは、もともと障壁が高く困難をきわめる。名家の家系図をみても母系は総じて「女」としか表記されていない。その”女”が、どのような出身で、どのような影響力を次の世代に残していたのか、一人の人間を調べるうえで、実は重要なポイントとなると思っている。>>・・・これは口に出して言うほど簡単なものではない。
幕末の藤田東湖の資料をかなり持っているが、エッセイでは東湖の母についてよく書いた。北一輝についても母の系譜である佐渡の名家・本間家からその人となりを解明したつもりでいる。
数え年で80歳、傘寿を迎える老人が書く文章だから色つやがないこと夥しいが、それが女性層から読まれているのは、母系の血脈を重くみるという私のテーマに共感してくれているのだろうと勝手に解釈している。母系ではないが、日本歴史の尼将軍・北条政子、支那史上で唯一の女帝である唐代の則天武后、清王朝の西太后の資料も片っ端から集めて読んでいる。
杜父魚ブログの特徴は10歳代、20歳代が読者の過半数を占めていることである。10歳代11%、20歳代44%、30歳代11%、40歳代22%、50歳代以上11%。「歴史と神話」に至っては20歳代が80%に達している。女性読者が圧倒的に多いことを考え合わせると、女子の大学生に読まれているのではないか。時々、首をひねりながら傘寿を迎える老人の書くものが、孫のような世代に読まれる不思議さが解けないでいる。
杜父魚文庫

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