6749 米空母「ジョージ・ワシントン」、日本から黄海に 古沢襄

韓国の中央日報は米原子力空母の「ジョージ・ワシントン」が日本の横須賀基地から黄海に向かったことを大きく取り上げた。米韓合同軍事演習には韓国海軍も二隻の駆逐艦が参加する。
「ジョージ・ワシントン」が米海軍横須賀基地を出港したのは二十四日午前七時半、これに気づいた横須賀市民は少ない。前日の午後、北朝鮮による韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃が行われたから、「ジョージ・ワシントン」は兵員の集結、弾薬・食糧・燃料の搬入を慌ただしく行って出港準備を整えていたことになる。不測の事態に備えて沖縄米軍も出動準備をしているだろう。
日本政府は北朝鮮に影響力がある中国に働きかけるという。だが中国が北朝鮮を抑えるつもりがあるのだろうか。むしろ「ジョージ・ワシントン」が黄海に入ることは、北朝鮮を刺激し、中国の安全を危うくすると反対するのであろう。その思惑は米・韓・日とはまったく異なる。
日本国内の親中国、親北朝鮮勢力は「ただでさえ緊張が高まっている地域に空母を派遣して、さらに緊張がエスカレートする」と反戦ムードを煽るのではないか。北朝鮮は日本国内の動きをみている。後方攪乱のために日本に対する恫喝をしてくるかもしれない。
<李明博(イ・ミョンバク)大統領とオバマ米大統領は28日から西海(ソヘ)で開かれる韓米合同軍事訓練に米空母の「ジョージ・ワシントン」を参加させることにした。両国首脳は24日午前に30分間の電話会談を行い、北朝鮮軍による延坪島(ヨンピョンド)攻撃を計画された挑発と規定した後、北朝鮮制裁を強化して両国合同軍事訓練の強度を高めることで意見がまとまったと金姫廷(キム・ヒジョン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官が伝えた。電話会談は米国の要請で行われた。
特にオバマ大統領は、「中国は北朝鮮に対し明確な態度で臨まなければならない。『中国は対北朝鮮関係において協力をともにしなければならない』と私も電話する」と話したと金報道官は明らかにした。李大統領は北朝鮮の高濃縮ウラン計画の公開などに言及し、「中国も(今回は対北朝鮮圧迫に)協力することを期待する」と答えた。
両首脳の電話会談があった後、在韓米軍司令部は28日から来月1日まで空母「ジョージ・ワシントン」(9万7000トン級)が参加する中で西海で韓米合同訓練を実施すると発表した。在韓米軍司令部は「ジョージ・ワシントン空母講習団は予定された海上訓練の一環」と説明した。
一方、この日はハンナラ党と国会国防委員会で前日の李大統領の「戦争拡大自制」発言をめぐり、青瓦台参謀責任論が提起されるなど論議が広がった。(中央日報)>
杜父魚文庫

コメント

  1. 柴わんわん より:

    今回の記事の内容とは異なりますが、私は古澤様の「歴史と神話」など全ての記事から古澤様を信頼して、こちらを拝読させていただいてるので、コメント送らせていただきたいです。不穏だとお考えならば掲載下さいませんようお願いします。
    尖閣諸島の映像公開で、日本にはスパイが溢れているということも判断にあるのかも、との記事がありましたが、マスコミは一体如何でしょうか。
    偏狭なナショナリズムを煽ることには組しない私ですら前々参議院選前のマスコミ報道には疑問を持ちました。膨大かつ予測のつかない予算になるため対応出来にくい(事実、当時自分達なら全部補償してあげると言った現在与党も出来てません)肝炎対策への対応について「人でなし・冷血」と連日三面記事でまで叩きました。以下、バー誤読・朝礼暮改は言うに及びません。
    マスコミは権力を見張る重要な使命を有しており、絶えず批判をすることは重要な役割だと思います。
    しかし、近年のマスコミ報道を見ているとマスコミが政治を痛め国益を損なう一翼を担っているような気がしてなりません。
    最近では「暴力装置」発言も然りです。
    私は法学部法律コースを出ただけですが、「暴力装置」とは、暴力には暴力で対応するという意味で、警察も自衛隊も「暴力装置」だと習いましたし、周囲の学生もその定義に別段左翼的感想を持ちませんでした。
    北朝鮮の暴力に対し暴力で応じている今回の朝鮮有事を見ていると、軍隊とは正に「暴力装置」であり、国土国民を身を挺して守るために暴力を行使するものだと思います。
    今回この言葉を使用したのが「赤い仙石長官」だったのでバカ騒ぎになったのだと思いますが、石破氏も著書で「自衛隊、警察、海保は暴力装置だ」と述べられてます。
    本当に知らなさそうな議員さんには期待しませんが、マスコミの方からも、正確な用語の説明がないのが心配です。
    政局報道もケッコウ、政権批判もケッコウ。しかし、現在の報道はそれに余りにも終始しすぎていると感じます。
    こんなことを繰り返していては国力は益々衰えます。
    世襲ひ弱内閣が続いたことは確かです。政権担当能力が欠ける内閣が続いていることも確かです。しかし、批判する側に、真の愛国の精神と知性がなければ、亡国の一途を辿る様で恐ろしいです。
    かつて、戦後にも胸を張って外交できる政治家はいたとの記事もありました。古澤様が御活躍の頃かと拝察します。その頃の記者は今のマスコミよりも国を想い智慧があったのではないかと思います。
    劣化したのは政治だけではないと思います。
    激しい文章で不穏当だとお考えの場合、不掲載をお願い致します。
    古澤様の政治だけでなく、郷土や歴史についての記事も楽しみに勉強させて頂いています。有難うございます。

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