18年住んだ横浜から利根川を越えた守谷市に移り住んで15年になる。隣は取手市。この県南の街から東京都に通勤する”茨城都民”もかなりいる。私のように狭いマンション生活から脱出して、100坪近い庭付きの一戸建て住宅に住んで結構、満足している者が多い。
まだ共同通信社の役員だった頃は北柏の駅前に駐車場を安く借りて、常磐線で地下鉄の国会議事堂前前まで通ったものだ。座っていけるから40分ぐらい居眠りすることが出来る。ひとつ先の我孫子駅から同じ役員仲間の2人も乗ってきた。
県南は横浜時代の通勤時間と変わらない。帰りは新橋からタクシーに乗っても45分。渋滞する東名自動車道に較べれば常磐自動車道はガラガラ。何よりも利根川を渡ると夏でも涼しい川風が吹いてくる。都内とは二度は温度が低い。快適な生活を楽しんできた。
県南には私のように横浜から脱出してきた移住者がかなりいる。それだけに住民意識は革新色が勝っている。守谷市の女性セミナーで講師をしたことがあるが、会員の質問が高いレベルだったので応接に苦労した。小学校のPTAのお母さんは大学出ばかりだから、質問攻めにあって若い先生が苦労するという話もある。
保守王国の茨城県も大きな転換期にきていると感じていたが、12日に投開票日を迎える茨城県議選は、少し様子が違っている。民主党に対する期待度が大きかった県南の土地柄だっただけに、鳩山政権、菅政権の体たらくには失望感が広がっている。その落差が大きい。
民主党の小沢元代表が12日に投開票の茨城県議選について、「惨敗すれば地方が火をふく」という見方を示したという。菅政権の閣僚や民主党幹部が連日、応援に入っているが、むしろ「みんなの党」の渡辺喜美氏の演説の方に人気が集まる。
民主党は2009年総選挙で、茨城県7選挙区中5選挙区で追い風に乗って勝利している。
県議選でも推薦1人を含む計24人を擁立し、「悪くても2桁に乗せたい」と意気込む。だが、6月の菅政権発足後、7月の参院選、衆院北海道5区補選、福岡市長選、和歌山県知事選などで連敗した影響は大きい。近隣の11月21日投開票だった千葉県松戸市議選で、民主党が擁立した11人うち現職4人全員を含む9人が落選した「松戸ショック」が響いている。松戸市も革新色が強い土地柄だった。
この土地に住んでいて、小沢氏がいう「民主党は地方から崩れる」ことが本当になりそうな予感がする。民主党県連の危機感は相当のものだ。態勢挽回のために蓮舫行政刷新担当相のほか、知名度がある谷亮子参院議員を投入して国政選挙並の応援をするというが、意識が高い県南の女性層に通用するか疑わしい。
すでに現地入りした江田五月前参院議長や海江田万里経済財政担当相の応援も票に結びついていない感じを受ける。「茨城県議選で惨敗したら地方が火を噴く」ということになりそうだ。
杜父魚文庫
6829 茨城県議選で惨敗したら地方が火を噴く 古沢襄

コメント
毎週月曜日の朝、JR荻窪駅の前で、民主党の区議会議員が幟を立ててビラ配りをしているが、受け取る人など見たことがない。そればかりか周りに漂う冷たい雰囲気は異常である。さすがにビラ配りの当人もその居心地の悪さに大いに萎縮している。
無能、反日、反皇室、反米、媚支朝、反ビジネスであることが理解できずに喜んで民主党に一票を投じた愚民達もようやく最近はその過ちが身にしみて来ているようである。