産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が11、12両日に実施した合同世論調査で、焦点になっている民主党の小沢一郎元代表の国会招致問題について聞いたところ「早期に小沢氏の国会招致を実現すべきだ」としたのは70・5%と7割を超えた。
小沢氏と中心とする政界再編に期待感を表明したのは13・5%で、「期待しない」が80・8%と8割を超えた。
これでは小沢氏は「微温湯」。出るに出られない。政倫審出席を拒否して「いじめ」状態に耐えながら生き恥を晒しながら検察審査会の強制起訴を待つしかないところに追い込まれた。
しかも民主党と自民党との比較では、「政策がいい」「政治姿勢に好感が持てる」でいずれも民主党が2~7ポイント上回ったが、外交安全保障で信頼できるのが自民党と答えた人は60・8%で民主党より48・2ポイントも上回った。
次の衆院選で勝たせたいのは自民党の39・2%に対し民主党は28・9%で、47・4%が次の衆院選を「できるだけ早い時期に行うべきだ」と回答した。
もともと小沢氏の自民党離党(93・6・23)は信念や政策による離反ではなかった。単に自民党竹下派内の内紛で、追い込まれた離党だった。
あれから17年。昨年ようやく政権交代で政界の主流派に復帰下が、その途端に今度もまた内紛から、良く言っても離党勧告されそうである。何とも「お騒がせ」な政治家である。
その最たる原因は小沢氏自身にある。本人は「政治とカネ」問題について「一点の曇も無い」としているが、今回の世論調査でも国民は小沢氏のこの言葉を全く信用していないことがわかる。
小沢氏のカネの話のすべてが角栄や金丸のくびきから逃れた後、つまり自民党を離党したあとに発生したものである。何を目的にゼネコンから多額の献金を得たり、政党助成資金を「操作」したりするのか。
政治資金で土地を買い、自分名義で登記しながら自分は所有して無いと、分かったような分からないことをするのか。
嘗ての田中角栄の手口は阿漕と言われたが、角栄はその一方では周囲にカネを播いた。それが「徳」となって総理の椅子を確保し、野望を達したわけだが、小沢氏には播いた実績もないし「徳」もない。
だから、「早期に小沢氏の国会招致を実現すべきだ」としたのが70・5%と7割を超えた。本人が一点の曇は無いと豪語しても国民は信用していないのである。小沢の後に道はあっても前途には何も無い。
杜父魚文庫
6863 小沢新党期待わずか13・5% 渡部亮次郎

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