6899 吹雪で延坪島の射撃訓練は20日以降に 古沢襄

韓国と北朝鮮の軍事緊張が高まっている延坪島周辺は猛烈な吹雪に見舞われている。18日午前にも韓国軍の海上射撃訓練が行われるとみられていたが、現地の気象条件を考慮し20日か21日に延期される見通しだと聯合ニュースが速報してきた。
朝鮮日報によれば、延坪島のタンソム船着場では、吹雪の中、島外へ避難する住民29人の列に並んだという。クローリー米国務次官補は、定例記者会見で、延坪島訓練について、「韓国は自衛のための適切な措置を取る資格がある。(北朝鮮の)追加の挑発に備えて、韓国軍を確実に準備するのは全面的に正当な措置」と述べている。
その一方でカートライト米統合参謀本部副議長は「われわれが懸念するのは、北朝鮮が韓国の訓練に否定的な方法で反応し、延坪島の砲射撃地点を砲撃するケース」とし「これは砲撃と対応砲撃という連鎖反応を招く可能性がある」と懸念を示した。(中央日報)
<北朝鮮砲撃 18日から21日までの間に、韓国軍が延坪島周辺で射撃訓練を行うことが決まった一方、北朝鮮軍は17日午後、韓国軍に対し「訓練を強行した場合、打撃を与えることになるだろう」と通告したことが分かり、延坪島の住民たちは不安を募らせている。
一部の住民は、北朝鮮によるさらなる挑発を心配し、島外へ避難した。17日午後2時、延坪島のタンソム船着場では、吹雪の中、島外へ避難する住民29人が列に並んだ。仁川行きの船に乗ったJさん(46)は、「不安だから、ひとまず仁川へ避難し、射撃訓練が終わったら戻って来るつもりだ」と話した。また、夕食をとっている最中、北朝鮮の脅しについて知ったAさん(36)は、「また砲撃のうわさが流れたため、胸騒ぎがする。船が出る時間を知りたくて、急きょここへ来た」と語った。
だが、多くの住民たちは、北朝鮮の脅しに屈してはならない、という反応を見せた。延坪島で3年にわたって操業している漁師キム・ドンウォンさん(51)は、「北朝鮮がわれわれに打撃を与える(と脅した)からといって、(韓国軍が)訓練をやめるのは間違っている。毎回、われわれがパニックに陥るから、北朝鮮は面白がって砲撃する」と断言した。
一方、この日、仁川から延坪島へ戻った住民も、島外へ避難した人と同じ29人に上った。Bさん(52)は、「飼い犬が心配になって帰ってきた。不安だけど、北朝鮮の挑発はそれほど心配してはいない」と話した。約1400人の延坪島民のうち、同日時点で島内にとどまっている住民は116人。北朝鮮による砲撃事件の後、1日平均で100人ほどの住民が島内にとどまっている。
船着場では、約10隻の漁船が浮き(漁具の一種)を片付ける作業をしていた。漁船乗組員のキム・ドンオクさん(53)は、北朝鮮の挑発の可能性について、「(先月の砲撃事件と)同じようなことがまた起こるとは思わない。北朝鮮が延坪島を占領する意思でもない限り、これ以上挑発することはないだろう」と語った。
一方、船主のパク・チョルフンさん(54)は、「(延坪島民を)殺すためにまた挑発するのか。今回は国連軍司令部や軍事停戦委員会も見ているのだから、北朝鮮が挑発することはないだろう」としながらも、「延坪島を砲撃するのか、本土を砲撃するのか分からない状況では、延坪島だけでなく、全国民が不安を隠せないのではないか」と話した。(朝鮮日報)>
<米国は16日(現地時間)、韓国が延坪島(ヨンピョンド)一帯で実施する海上射撃訓練に対し、強力に支持する立場を明らかにした。また延坪島訓練現場に米軍関係者20余人が派遣されると発表し、北朝鮮の追加挑発を警告した。
クローリー米国務次官補(広報担当、写真)はこの日、定例記者会見で、延坪島訓練について、「韓国は自衛のための適切な措置を取る資格がある。(北朝鮮の)追加の挑発に備えて、韓国軍を確実に準備するのは全面的に正当な措置」と述べた。
また「すべての主権国家は自国の軍隊を訓練し、自国の防御準備のための措置を取る基本的権利がある」とし「北朝鮮がこれを挑発と見なしてはならず、(訓練に)対応するのは賢明でないことになる」と強調した。
クローリー次官補は「北朝鮮も(射撃訓練中)どんなことが起こるかは明確に知っているはずであり、これは北朝鮮に向けたものではない」と指摘した。さらに「こうした訓練は通常的な訓練で、挑発的、異例、脅迫的なものではない。北朝鮮も韓国が計画していることについて通知を受けた」と伝えた。
クローリー次官補は米国も今回の訓練計画について十分に聞いているとし、「私たちは常に同盟国として韓国を支持してきたし、韓国の防御を約束してきた」と述べた。
一方、カートライト米統合参謀本部副議長はこの日行った別の記者会見で、延坪島訓練に対して北朝鮮が攻撃的な反応を見せた場合、「連鎖反応(chain reaction)」が起こる可能性があると明らかにした。
カートライト副議長は「われわれが懸念するのは、北朝鮮が韓国の訓練に否定的な方法で反応し、延坪島の砲射撃地点を砲撃するケース」とし「これは砲撃と対応砲撃という連鎖反応を招く可能性がある」と述べた。続いて「(連鎖反応で)状況が拡大し、統制できなくなるのは、私たちが希むことではない。これが心配だ」と伝えた。
またカートライト副議長は今回の延坪島訓練が通常レベルであることを改めた強調した。「韓国が射撃訓練をするところは(以前にも)何度も利用されてきたし、新しい活動ではない。訓練場は海上で、(北朝鮮)陸地側には向いていない」と話した。
カートライト副議長は「今回の訓練と関連し、米軍の中から教官15人と参観人6人が現場に派遣される」と明らかにした。(中央日報)>
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