6901 菅政権の茶番劇――小沢と岡田という二人のピエロ? 阿比留瑠比

いやはや民主党の愚かな内紛、これが世界第三の経済大国の政権党でしょうか。小沢氏と岡田氏が17日、ついに直接対決した。
午後2時50分すぎ、険しい表情で小沢氏の個人事務所に乗り込んだ岡田氏は臆することなく、当初方針通りに持論を小沢氏にぶつけた。
岡田氏「政倫審に出て国民に説明する必要があります」
小沢氏「裁判で潔白を証明する。政倫審で話をする必要はない」
岡田氏「あなたの問題が来年の通常国会や統一地方選への妨げになっています」
小沢氏「選挙や国会運営は幹事長の責任じゃないか」
岡田氏「それはその通りですが、妨げの一つになっているのも事実です」
会談は約25分間に及んだが、両氏の主張は終始かみ合わず、平行線をたどった。業を煮やした岡田氏は会談の終盤にこう提案した。
「菅首相にも会ってくれませんか」
「その用意はある」決着は20日にも開催される菅-小沢会談に持ち込まれた。
手続きの口実懸念
これまで小沢氏との会談を切望してきた岡田氏に対して、小沢氏は積極的に会談に応じる姿勢をみせてこなかった。
16日夜、小沢氏は鳩山由紀夫前 首相らと会談した際、党職員を通じて会談を申し入れた岡田氏を「臆病」と批判した。小沢氏の方も及び腰だったことは間違いない。しかし、小沢氏周辺は「会談に応じないことによって、岡田氏が政倫審開催への手続きを進めるための口実にされる」と懸念していた。政倫審への小沢氏招致を議決しようという岡田氏の 決意が固いのならば、いつまでも会談を避けるのは、小沢氏にとって得策とはいえなかった。17日午前、小沢氏サイドは岡田氏との会談受け入れを決断した。
「この直後なら会える」
この日の午後2時、政倫審出席を拒否する文書を携えて党本部を訪れた小沢氏の秘書は党職員に対して、岡田氏との会談に応じるとの小沢氏の意向を伝えた。
幹事長室で党職員から伝言を受けた岡田氏は、文書を一通り読み終えると、直ちに党本部を飛び出し、小沢氏の個人事務所に向かった。両氏にとっての久しぶりの顔合わせとなった。
「私が判断する」
会談後、小沢氏は東京駅に向かい、東北新幹線に乗った。仙台駅で降りると、報道陣を振り切るようにタクシーで走り去った。
一方、岡田氏は、小沢氏との会談後、記者団の取材に応じ、首相と小沢氏との会談について「首相ご自身がお話になるのは丁寧な手続きだ」と述べた。直接会談で決着をつけられなかった岡田氏の言い訳にも聞こえた。だが、こうも言い添えた。
「一任を受けた私が判断する。代表である首相も同じ結論であれば、党の決定ということに当然なる」
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こんなやりとりはそもそも茶番劇だという論評があります。
民主党は小沢一郎元代表の国会招致問題で、政治倫理審査会への出席が必要なことを役員会で確認するとともに、岡田克也幹事長に今後の対応を一任した。
だが、岡田氏が提案した政倫審の議決により小沢氏に招致を求める方針は、党内の強い反対論にあってひとまず先送りされた。
岡田氏が一両日中に小沢氏との会談を求め、出席を要請するというが、これでは従来と変わらないではないか。さきの臨時国会でも同様なことが繰り広げられ、岡田氏は説得に失敗した。
もはや、国民の目には、「茶番劇」としか映らない。
茨城県議選で、民主党は公認・推薦した候補24人のうち6人しか当選しない惨敗を喫した。民主党に注がれる有権者の視線はきわめて厳しい。小沢氏の政治とカネの問題に決着をつけ、自衛隊は「暴力装置」と表現して問責決議を採択された仙谷由人官房長官を更迭するなどして、解党的な出直しが求められている。
党役員会は小沢氏が出席を拒めば、改めて党として方針を決めざるを得なくなることも確認した。だが、岡田氏が小沢氏と会談しても、結果的に政倫審への出席を拒まれることを繰り返すのではないか。野党側も強制力のない政倫審では疑惑解明ができないとして、証人喚問を要求している。
小沢氏は最近も「やましいところはない」などと述べているが、政倫審での弁明を拒否し、説明責任を果たしてこなかった政治的・道義的責任はきわめて重い。岡田氏が「司法の場でやるから国会での説明は必要ないという考え方は違う」と述べたのは当然だ。
耳を疑うのは、首相が支持者との会合で「就任して今までは仮免許だった」と発言したことだ。就任から半年間の職務が不十分だったことを認めるようなもので、最高指導者としての自覚の欠如を示している。
産経新聞社とFNNの合同世論調査では、衆院解散を「できるだけ早い時期に行うべきだ」との回答が47%に達した。民主党政権の外交・安全保障政策に対して「評価しない」が82%に上るなど政策面での批判が強まっている。
民主党政権の是非を国民が改めて問い直すべきだと判断していることを、為政者は重く受け止めなければならない。(産経)
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