6978 中国は「お茶とパンダの国」で終わる、と韓寒(人気作家) 宮崎正弘

自由な言論のブログを当局は閉鎖命令。これで文化大国をめざす?中国の人気作家にして歌手、しかもカー・レーサーの韓寒が主宰していた文化芸術社会論を戦わせるブログ『独唱団』は、僅か一号をだしたばかりで当局から閉鎖命令がでた。
このブログの電子書籍は150万部を突破し、中国の若い世代から圧倒的な支持をえていた。
「中国共産党は官僚的、官僚機構という制度上の難題の中で、文化大国をめざす中国は、文化のわからない官僚どもに閉塞されている。やがて中国は『お茶とパンダの国』として終わりを遂げるだろう」と最後のブログに書いた。
尖閣諸島帰属問題でも発言し、国民が住居もなく土地の不公平な使用が行われて不満がたまっているのを対日領土問題で民族感情を煽るのはいかがなものか、と皮肉たっぷりに批判した。80年代生まれの若い世代のチャンピオンとして韓寒の筆先は、すこしも衰えを見せず、先鋭的である。
 
韓寒は「TIME」誌2010年の「世界の百人」に選ばれたこともあり、十数冊の小説を発表している。デビュー作「三重門」は二百万部を越えるベストセラーで、邦訳題名は『上海ビート』(02年、サンマーク出版)。
杜父魚文庫

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