香港紙「明報」などが中国広東省仏山市で墜落した中国空軍の戦闘機が「殲8II」らしいと報じた時には、今話題となっているステルス機の「殲20」かと耳目を集めた。
しかし墜落したとみられるのは、「殲シリーズ」で1970年代末に開発、80年代に大量生産された「殲8II」。中国側が墜落現場を封鎖したため、噂が飛び交った。
「殲8II」はすでに古い機種で、後継機として最新鋭の「殲10」が実戦配備されている。中国は「殲10」の情報をほとんど公開していないので、技術的な細部は明らかになっていない。
2006年末に中国人民解放軍の機関紙「解放軍報」が「殲10」の写真を掲載、2007年1月に中国の航空機メーカーグループが「殲10の自主開発に成功した」と発表している。
話題となっているステルス機の「殲20」はこれらの後継機に当たるが「殲10」以上に秘密のヴェールに包まれている。
<【香港時事】17日付の香港各紙によると、中国広東省の仏山空港近くで15日、同国空軍の戦闘機「殲8II」とみられる航空機が墜落した。パイロットは脱出して無事だったという。
同省の地元紙が16日、「小型機」が墜落したと報道。その後、インターネット上で墜落した殲8IIとされる写真が出回っている。現場は封鎖され、取材は禁じられているという。
殲8IIは1980年代に開発された主力戦闘機で、推定300機以上が配備されている。(時事)>
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