7112 アルカィーダに連携するチェチェンのテロリスト 宮崎正弘

1月1日、エジプトの古都アレキサンドリアのキリスト教派コプト教会前でおきた自爆テロの犯人は、パレスチナ自治区ガザ地区に拠点を置くアルカーイダ系武装勢力「イスラム軍」が関与していた、とエジプト内務省が発表した。
モスクワ国際空港爆破事件は35名の死者と180名の重軽傷者。メドベージェフ大統領はダボス会議への出席を延期させて対応にあたっている。警備の隙を突かれたテロにクレムリンは衝撃を受けた。
犯人はチェチェンの過激派と推定される。昨年のモスクワ地下鉄爆破(40名が犠牲。ルビャンカ駅は旧KGB本部)も、おそらくは彼らの仕業で、しかも「ブラック・ウィドー」(黒い未亡人)といわれるチェチェンやイングーシでロシア兵に殺され未亡人となった女性のテロリスト集団の存在が判明した。
チェチェンのイララム神秘主義は親子代々どころか七代にわたって復讐を義務つける掟を持つ。
2001年、米軍がアフガニスタンのタリバン軍事基地を空爆しはじめ、アルカィーダの殲滅戦争を開始した折、当該のパキスタンとの国境地帯あるいはパキスタンのアンタッチャブル地区にはウズベキスタン、新彊ウィグル自治区、タジク人らの過激派が多数、アルカィーダの兵士らと混在していた。チェチェンからの志願兵も含まれていた。
アルカィーダは、これらの過激はとの絆が深く、ふたたび国際連携を模索し、当該諸国での自爆テロを呼びかけた(10年4月2日、アジアタイムズ)
とくにアフガニスタン北部で頻発する自爆テロは、後背地のウズベキスタン、タジキスタンと繋がっている。
アルカィーダに連携するチェチェンのテロリストは、タジキスタンとウズベキスタンの秘密基地で訓練を受けているようだ(アジアタイムズ、11年1月26日)。同紙の情報源はパキスタンとしている。
 
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