六〇年安保の時に国会内にいたら、取り囲んでいたデモのシュプレヒコールが地鳴りのような響きで伝わった。「革命はこういう風に起こるのかな」と身震いするほどだったが、岸首相が退陣表明したら汐が引くようにデモが消えていった。
エジプトで「一〇〇万人デモ」は始まった。ロイターの推計によると、エジプト各地で行われている反政府デモへの参加者は100万人を超えたもよう・・・と伝えている。ムバラク大統領が退陣表明すれば、デモ騒ぎは六〇年安保の時と同じ様に汐が引くように消えていくだろうか。
ムバラク退陣は中東情勢に激震が走る可能性が大である。ロイターはヨルダンでも首相退陣を求めるデモが行われていると伝えている。反政府運動の裏にはイランがいる。米国にとってエジプト情勢は中東で劇的な敗退となるきっかけになりかねない。
孤立感を深めているイスラエルの動向が不気味である。
<[カイロ 1日 ロイター] 混迷を深めるエジプトでは1日、改革派や野党勢力が呼びかけた「100万人デモ」が始まり、首都カイロのタハリール広場には20万人以上が集結した。
東部スエズでは2万人がデモに参加。北部アレクサンドリアのほか、タンタなどのナイル川デルタ地帯でもデモが行われている。
ロイターの推計によると、エジプト各地で行われている反政府デモへの参加者は100万人を超えたもよう。
反政府デモがタハリール広場から大統領府に向け行進するとのうわさがあったものの、午後までにそのような兆候はみられていない。
一方、ムバラク政権を支持する数百人がカイロの外務省そばに集結し、次期大統領への出馬を目指しているエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長への不支持を表明した。
ムバラク大統領は前週28日にテレビ演説を行って以来、公には姿を現していない。31日にはスレイマン新副大統領が、野党勢との対話を開始する方針を発表した。(ロイター)>
<[アンマン 1日 ロイター] ヨルダンのアブドラ国王は1日、リファィ首相の辞任を承認し、保守派で軍出身のバヒート元首相を新首相に指名した。チュニジアやエジプトの政情不安に触発され、国内では首相退陣を求めるデモが行われていた。
しかし、野党勢は首相交代は不十分との見方を示している。バヒート新首相は数日以内に新内閣を組閣する見通し。
ただ、各地で起きているデモは鎮静化する気配は見せておらず、自由市場を目指す改革が汚職などの政治腐敗を招き、貧困層の苦境につながったとして、デモが続いている。(ロイター)>
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