南部スーダンで独立をそっちのけ、武装グループが内乱をしかけている。付近一帯には中国が開発した石油鉱区。背後の思惑は何か?
独立祝賀ムードより、主導権争いで殺し合いが先、というわけだろうか。スーダン南部が内乱寸前に陥った。
住民投票でせっかく独立を決めたばかりなのにスーダン南部で、10年2月10日から発生した武力衝突。自治政府軍と武装勢力が激突し、なんと105人が死亡した。
独立前から「大統領」がいて、スーダン南部を統治している「スーダン解放運動(SLM)」の軍=スーダン人民解放軍(SPLA)によると、「反政府」武装勢力が南部のファンガクを襲撃し、SPLA兵士20人、民間人39人が殺害された。武装勢力側も30人が死亡した。
別の町でも軍事襲撃があり、SPLAの兵士4人と武装勢力の12人が死亡したと現地からCNNが伝えた(2月16日)。ほかの武装集団との衝突も報じられている。
ファンガクの武装襲撃グループは2010年に南部ジョングレイ州の知事選に落選して以来「あれは不正投票だ」と言って反乱を起こしたジョージ・アトルの武装勢力。アトル武装グループの正確なそ指揮力は不明、また武器もどこから入手しているのか、北部スーダンのバシルが背後でやらせている可能性も指摘されている。
スーダン南部は、スーダンから分離し、7月9日に独立式典が行われるが、祝賀ムードはなく、武装集団と自治政府軍との武力衝突が激化している。この地域一帯こそは、中国が開発した石油鉱区である。
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◎毎日一行◎ エジプト以来、新興国の株価はしずかに下落中。日本株は上昇。
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杜父魚文庫
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