三月一日、菅首相は鳩山前首相の在任期間266日を超えた。だが政権の求心力は日増しに弱まり、遠心力ばかりが加速度的に強まっているのが現状である。「鳩山さんを超えた」という高揚感はない。それどころか、未明の国会で中井衆院予算委員長解任決議案に小沢一郎元代表が欠席、小沢系の民主党議員15人も欠席。さらには11年度予算案の採決では、会派離脱を宣言した16人議員が造反欠席した。
岡田幹事長は16人が予算案採決の本会議を欠席したり反対票を投じたりすれば、厳しい処分も辞さないと事前に警告した中での造反。議場では民主党の安住淳国対委員長らが、採決後に慌てて欠席者を確認に追われた。
小沢元代表は予算委員長解任決議案には欠席したが、予算案採決では出席している。「造反16議員は処分対象だが、小沢さんの欠席はどうしていいかわからない」と執行部も思案投げ首。
造反議員の処分よりも、16人が揃って造反したことで、菅内閣の政権運営への影響は大きい。予算関連法案の衆院再可決に必要な3分の2以上の議席確保が困難となったからである。再可決は絶望的になったといえる。
杜父魚文庫
コメント