<東京電力は14日朝、同日早朝から実施する予定だった計画停電(輪番停電)について、対象地区のリストに複数の間違いがあったとして修正した。正しい対象リストはホームページに更新される。
首都圏の1都6県に山梨県と静岡県の一部を加えた地域を5グループに分割。1回3時間の停電を順番に割り当てた。第1、第2の2グループは朝夕の計2回ずつ、第3~第5の3グループは午後に1回ずつ停電する可能性があるという。(朝日)>
<東日本巨大地震による電力供給力不足のため、東京電力が14日から1都8県で実施する「計画停電」に伴い、首都圏のJR、私鉄各線のダイヤは未明から大幅に混乱した。
郊外から都心に向かう各線は軒並み終日運休や部分運行となり、利用客からは「どうやって出勤すればいいのか」との声が上がった。
JR東日本では、自社で発電所を保有しており電力を一部自給しているため停電でも8時間程度は運行が可能だが、踏切が正常に作動しなくなる恐れがあるため、主要路線を除き運休を決めた。
私鉄各社では、小田急電鉄は新宿―経堂間のみの運行で、小田原線、江ノ島線などは終日運休。都心と埼玉県などを結ぶ東武鉄道も浅草―竹ノ塚間のみの運行で、伊勢崎線と東上線は部分運休とした。(読売)>
早朝から都心は混乱している。東京電力が14日から1都8県で実施する「計画停電」に複数の間違いがあったとして、午前六時二〇分からの輪番停電を直前に中止、しかし一時間後には模様をみて輪番停電もあり得ると再訂正する混乱ぶりを示した。
これでは通勤ラッシュに入る交通機関を利用する国民はたまったものではない。総理公邸で「東京電力は何をしているのか!」と怒声をあげる菅首相の姿が目にみえる。
枝野官房長官は「本日は計画停電の初日であり、特に立ち上がりの午前中は、計画停電以外の地域の方にも徹底した節電をお願いします」と頭を下げたばかり。早々と蓮舫節電啓発担当大臣を任命して、内閣のPRに努めたのも空振りに終わった。
福島県の原子力発電所の事故に加えて、操業停止に追い込まれた火力発電所の電力供給も減少しているのだから、計画停電は待ったなしの必要措置であろう。だが、そこに至る計画立案がいかにもお粗末過ぎる。政府側も綿密な打ち合わせをした形跡が乏しい。総理大臣がわざわざ記者会見をして、計画停電を宣言した足元からお粗末対策を露呈してしまった。
杜父魚文庫
7420 混乱する政府の計画停電のお粗末 古沢襄

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