7437 復興経済の中心は西日本に移るのではないか 古沢襄

杜父魚ブログの国内アクセスをみていると東北地方大震災の影響がモロに現れている。地震と津波、電話回線が寸断された岩手、宮城、福島からのアクセスがなくなった。茨城すらアクセスが急減。それでも一日に平均して1万3000アクセスが続き、それどころか、ここにきて平均1万5000アクセスを超えている。
3月15日は1万8915アクセス、これは前日の1万6485アクセスを上回り、ことし最高アクセスだった2月26日の1万8881アクセスをも上回っている。東北・関東でアクセスが減っているのに、西日本でアクセスが急増してきた。東北で電話回線が復旧すれば、一日で2万アクセスを超えるのではないか。
それも九州・沖縄のアクセスはたいしたものではない。大阪、神戸、広島、京都、岡山が軒並み急増してきた。河村たかし党が圧勝した名古屋も急増している。読者の傾向が明らかに西日本向きに変わってきている。
東北地方大震災の影響は、これから地域経済に深刻な影響を及ぼすだろう。福島原発が機能を失えば、東電の電力供給は二割方減るだろう。放射能被害はたしかに人体に影響を及ぼすほどではないだろうが、米どころの東北にとって風評被害のほどが気になる。
茨城県東海村の原発施設で事故が発生した時には、周辺の果樹園農家が放射能汚染の風評被害に襲われ、出荷がストップしている。東北もこれから復興のために立ち直らねばならぬが、東京でみているよりは苦難の道が待ち受けている。
私は復興経済の中心は西日本に移るとみている。東日本は西日本の力を借りねばならない。経論をいえば東京を中心とする政治地域と、大阪などの西日本を中心とする経済地域の二極分化の傾向をみせるのではないか。それがうまく機能すれば、大災害からの立ち直りは早いのではないか。
問題は民主党政権が、そのような巨視的な視点で復興の青写真を描き得るかに懸かる。いまのところ災害対応の場しのぎ政治に追われているかにみえる。戦後復興が政財官界が一体となって荒廃から立ち直りをみせたのに対して、政治主導が看板の民主党政治は、財界と官界との呼吸が合っていない。伝統的に民主党は西日本に強力な基盤がない点も気になる。
杜父魚文庫

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