7479 大連立は「菅退陣」が前提 花岡信昭

菅首相は原発事故による混迷回避のため、大連立をもちかけたという。自民党の谷垣総裁らに入閣を求め、災害対策を担当してほしいと頼み込んだ。
これを電話でやったというのだから、こんなことは政治の世界ではあり得ない。水面下でしかるべき人が動き、調整しないと達成できるものではない。
本当に自民党との大連立でこの国難を乗り切ろうというのなら、それには、まず菅首相が退陣の意思を示さなくてはいけない。
自民党に首相の座を譲る、あるいは民主党内で自民党も支持してくれるものを首相にする、といった覚悟がなければ大連立が実現するはずがない。
大連立話がオモテに出たのは、菅首相が「菅おろし」を消そうとしたためではないか。
巨大地震発生から1週間、すぐ隣の公邸にも戻らず、官邸にこもった菅首相だが、本当に「挙国大連立」でなくてはこの局面乗り切りは無理と考えたのなら、自身を「無」にしない限り、実現するものではない。
このままでは、菅政権延命に自民党も手を貸せ、というのと同じだ。これを自民党が呑むわけがない。
挙国大連立は大賛成だが、そのときのリーダーは菅首相ではないはずである。まあ、とはいっても、政治の世界、何があるかわからないから、ここは要警戒だ。
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