7483 菅首相がまたまた現地視察へ 花岡信昭

菅首相が21日、またまた被災現地を視察するという。今回は宮城県石巻市と福島第1原発から20キロのサッカー練習施設「Jヴィレッジ」(福島県広野町、楢葉町)だ。よけいなことはしないほうがいい。周辺はうしろからはがいじめにしてでもやめさせるべきだ
首相の視察受け入れとなると、現地の準備は大変だ。警備にも相当の人員をさかなくてはならない。不眠不休でやっている現地の担当者たちにとって、これ以上の迷惑な話はない。
だいたい、巨大地震発生の翌日、被災地をヘリで視察。それだけならまだよかったが、福島原発に着陸してしまい、復旧作業に多大な支障を与えたという批判を忘れたのか。
かと思うと、東電本社に乗り込んで、罵声を浴びせて対応のまずさを叱責した。現地の人たちはぎりぎりの極限状況の中で対応に当たっているのだ。
避難した人々が家族を失った悲しみに耐え、あるいは今後の生活不安を抱えながら、じっと我慢していることに思いをはせるべきだ。
そこへのこのこと出かけて行って「いま必要なことは何ですか」などと聞こうというのか。数10万人の大量避難というとてつもない事態に直面しているのである。地元の自治体は限界にある。
本来ならば、国が主導して、全国のホテルや旅館、宿泊施設を強制的に確保し、食事や医療の世話を国費で見るべきだ。
とりわけ、原発事故で強制的に避難させられた人たちは、ライフスタイルを崩壊させられ、風評被害にもあっている。冷たい体育館あたりに暖房も満足にないような状態に追い込んでおいて、なにが避難民視察か。
ともかく、この首相はパフォーマンス優先の姿勢が目に余る。
どうしても行くというのなら、出向いた先の被災された方々にお願いがある。思い切りつるしあげてほしい。こういうときには、事前に利口な役人たちが手配して、あたりさわりのないことを発言する人を選んで首相に対応させたりするものだ。
そういう人を押しのけて、思い切り本音をぶつけてほしい。国の危機管理がいかになっていないか、なぜ、この先進国日本で食料もガソリンも医薬品も満足に届けられないのか、そこを徹底して追及してほしい。
それで、この首相が目をさます効果があれば、それはそれで結構なことだ。
杜父魚文庫

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