福島第一原発3号機の中央制御室に照明がついた。朗報である。その一方で茨城県東海村の日本原子力発電東海第2原発の非常用発電装置が燃料が漏れで送電が止まっていた。大事には至らなかったが、肝を冷やす出来事。
それにしても、このところ茨城県沖を震源地とする地震が多い。一日に一、二度は震度四クラス。揺れもかなりのものである。
<日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)などで緊急事態が発生した際、対応拠点となる「茨城県原子力オフサイトセンター」(同県ひたちなか市)が、東日本大震災の影響で約20時間停電していたことが22日、県への取材で分かった。
県によると、11日の地震発生直後に通常の電力供給が停止。非常用発電装置が起動したが、地震の揺れなどの影響で装置の燃料が漏れ、同日午後5時ごろに送電が止まった。非常用発電装置は12日午後0時40分ごろ復旧した。
東海第2原発は地震直後に自動停止。その後、冷温停止状態になった。同センターを使用する必要はなかった。県は「事実関係を詳細に調査し、対応を協議したい」としている。
オフサイトセンターは、原子力災害が発生した際、関係機関や自治体が対策本部を置く。(産経)>
<福島第一原発3号機の中央制御室に照明がついたことは、難航を極める原子炉冷却に向けて大きな一歩になる。
原発の「頭脳」とも言える中央制御室には、原子炉の状態などを示すあらゆる情報が集約されている。その機能が回復すれば、これまで手探りだった復旧作戦を、より緻密に構築することが可能になる。タービン建屋や原子炉建屋の換気機能を動かせば、放射性物質を排出して、より安全な作業空間の確保にもつながる。
今後は、原子炉や使用済み核燃料一時貯蔵プールを冷やすための冷却系の設備を、復旧した電源で動かせるかどうかが焦点になる。東京電力は、電源の復旧作業と並行して、冷却系の設備を動かすモーターや冷却水を原子炉などに送る配管の状態などを調べてきた。無事に冷却系を動かせれば、これまで貯蔵プールへの海水の放水といった緊急の対策から脱して、安定して原子炉や燃料プールを冷却できる原発の本来の姿を取り戻すことができる。(読売)
杜父魚文庫
7498 福島原発の朗報と東海第2原発の送電停止 古沢襄
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非常用発電装置の燃料漏れを起こしたのはオフサイトセンターであって、東海第2発電所ではありません。
日本原子力発電㈱敦賀発電所勤務のものより。