なぜ買い占めパニックが起きたか、政府の公式見解を誰も信じないからだろう。食塩買い占め騒動は「食塩に含まれるヨウ素が被曝した場合に効果がある」「海洋汚染から身を守る」などというデマが元凶。
福島原発から30キロ離れた場所でも、日本でそういう買い物騒ぎはない。しかも震災から二週間が経って、モノ不足はおさまりつつあり、救援物資は被災地へ運搬されるようになった。
この中国のおける食塩パニックは世界の嗤いものとなったが、もともと福島原発から2000キロも離れた、浙江省温州市から開始されたことが分かった(英誌エコノミスト、3月26日号)。
そして食塩効果説がデマと分かると「返品、買い戻し」パニック。なにしろ中国で塩は専売品だが、食塩は例外。通常一キロ30元ほどのものが100元、150元と値段がつり上がり、売り切れとわかると、今度は手当たり次第にヨーグルト、醤油、あげくに納豆の買い占め(中国の都会のスーパーではおにぎりや納豆も売られている)。浙江省だけで、一日に四千トンの塩が売れた。
風説を流した元凶だとした浙江省杭州の31歳の男が逮捕され、十日間の勾留と500元の罰金刑がくだった。この男が「福島原発事故で海洋が汚染される。いま食塩を買わなければ」とインターネットに流したとされる。
今度はトラックいっぱい買った人たちがスーパーへ行列を造って「買い戻せ」「いや払い戻しは出来ない」で大騒ぎの第二幕が先週末から中国各地で始まっている。
新聞、テレビの情報を信用しないがゆえに中国ではこういう茶番が往々にして起きるのである。
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読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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(読者の声)今回の計画停電の影響で駅や街も節電、だいぶ薄暗くなりました。それでも昭和40年代くらいの感じです。まぶし過ぎるほどのドラッグストアや牛丼店は照明を落としてちょうどいい明るさ。
東海道新幹線の車両もビジネスマン優先で照明が明るすぎるのが嫌でした。北欧の、料理の色さえわからないほど薄暗いキャンドルだけのレストランなどは御免ですが、バンコクではいまでもほとんど灯りのない屋台で食事をする人も多いです。
節電中の東京と比べたら20年ほど前の台北はもっと暗かったし大陸は言わずもがな。
途上国では停電は当たり前、90年代のインドやミャンマーではどこの町も夜はホンダの発電機の音でうるさかった。新聞にはホンダの発電機の広告が載っていましたが、ホンダは発電機のシェア国内トップ、芝刈り機では世界一だとか。ホンダは終戦後、陸軍の無線用発電機のエンジンを自転車に載せたのが原付(原動機付自転車)の始まりといいますから発電機はお手のもの。
カセットガスボンベを燃料とする発電機やミニ耕運機までつくっています。カセットボンベ2本で900VAの出力を連続2時間以上の性能で10万円ほど。現在は被災地向け優先の出荷ですが、レジャー用・緊急用に1台あると便利かもしれません。今回の震災で電池が店頭から消えたのには驚きました。
普通の懐中電灯は驚くほど電池を消耗しますがLEDなら10倍以上持ちます。2004年からLEDに切り替え、電池も単三の充電池(エネループ)がメイン、単二・単一はアダプター使用で問題なし。さらにノートパソコンのUSB接続の充電器と読書灯があるので3時間くらいの停電など問題ありません。ポケットにはいつでも9V積層乾電池に直付のLEDライト(毎日20分使用しても3ヶ月は持ちます)を用意しているので急な停電の夜道も安心です。
日本では懐中電灯のLED化が遅れていますが(中国やタイではLEDライトが安い)、電池が売れなくなるメーカーの都合ではないのか? と疑ってしまいます。(PB生)
(宮崎正弘のコメント)電池が足りない。パナソニックはインドネシアとタイの電池工場から、空輸するそうです。空輸は完全にコスト割れ。しかし一旦緩急あれば義勇公に奉ず、の精神があちこちの日本企業にいきている、ヤマトも佐川も救援物資を無料で運んでいるではありませんか。
ところで被災地に強盗団がかなり目立つうえ、犯人が外国人の集団だという情報があります。自警団が組織されている町もあるそうです。阪神神戸震災のときは、ヤクザも炊き出しに加わり、今回も真っ先に救援物資をとどけたのが住吉連合だったとか。
とはいえ、今度の震災では、近年の「国際化」のあげく東北地方にも相当数の外国人がいて、これまでとは災害地の風景も変えてしまいました。
杜父魚文庫
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