7589 相次いだドーン・ズシーンの地震 古沢襄

この一両日、茨城県下でドーン・ズシーンという震度五弱の不気味な地震が続いた。被害は出ていないが、地下から突き上げる地震は並の横揺れ地震とは違う。震源地が陸地であるのも気になる。
マグニチュード9・0を観測した東日本大震災だったが、房総半島沖を震源にした大地震が発生する可能性を指摘する専門家も出てきた。その例証として一七〇三年の元禄大地震がいわれている。
ウイキペデイアによると元禄大地震(げんろくおおじしん、げんろくだいじしん)は、1703年12月31日午前2時ごろ、関東地方を襲った大地震。震源は房総半島南端にあたる千葉県の野島崎と推定され、マグニチュードは8・1と推定されている。
1923年の関東大震災と同タイプの海溝型地震であり、震源分布図も類似することから関東大震災以前の関東地震であると考えられている。大規模な地盤変動を伴い、震源地にあたる南房総では海底平面が隆起して段丘を形成した元禄段丘が分布し、野島岬は沖合の小島から地続きの岬に変貌したという。
不気味なのは江戸時代中期の元禄から宝永年間は巨大地震が頻発した時期で、前後の時期にも地震が多発していることである。震源がより陸地に近づくことから、マグニチュード8クラスでも東日本大震災よりも大きな被害が出る可能性もあるという。(川崎一朗京都大学名誉教授)
千葉県は平成19年度に元禄地震をもとに被害予測を試算していた。(地震被害想定調査)地震により津波が海岸沿いを襲って九十九里町や大網白里町では、2メートル以上の浸水の恐れがあり、少し内陸にはいった東金市でも浸水の可能性があるという。
問題は東京により近いということであろう。先月の13日に放送された日本テレビ系の「NNN緊急特番東日本大地震」で東大地震研究所の纐纈(こうけつ)一起教授は、今回の東日本大災害の震源域の南にある房総半島沖を震源とした大地震が起こる可能性を指摘した。
日本中を震撼させた大災害はまだ終わっていない。ドーン・ズシーンという地震は余波というだけで片付けるわけにはいかない。地震列島・日本に住む以上、いつもよりアンテナを高くして災害に備える心構えを忘れてはならない。
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