7612 中国の日本観光客は実質ゼロ 宮崎正弘

中国が金利を急激に上げ始めたのは日本の震災不況への対応か。諸物価高騰を冷却するため市場から資金をごっそりと回収し始めた。
中国は本日(6日)から利上げに踏み切る。貸出金利は0・25%あげて6・31%に、この措置に従い、預金金利は3・25%となる。昨秋以来四回目の利上げだ。
すでに3月18日に銀行に対して預金準備率を0・5%引き上げ、なんと現在の中国の銀行預金準備率は20%、市中から急速に資金を回収している実態が浮かび上がる。
インフレ4・9%は表向き、実態は20%ほど物価が上昇しており、庶民の不満が高じている。大震災で中国人は数万が日本から去ったが、日本への観光客も実質ゼロ、秋葉も銀座三越も箱根も、富士山麓の温泉宿も悲鳴をあげている。
     
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 読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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(読者の声)民放テレビのニュースを見ていたら、どこもかしこも自粛ムードでお金が回らない。旅館は例年の1~2割の客、東北の酒蔵は3月の売上が4割減。このままだと5月から6月にかけて倒産ラッシュ。
JRの中吊り広告も昨年から大幅減で京葉線や武蔵野線では時事系週刊誌の広告は文春・新潮のみ、あとは自社広告ばかり。震災以後はドア横の一番単価の高いスペースまで空きが出るほど。新聞も広告が減って薄っぺら。
リーマンショック以降、麻生内閣の景気刺激策にケチをつけ、民主党政権樹立に貢献したマスゴミ各社、ブーメランの大きさに驚いても手遅れかもしれません。印刷・出版業界も震災で用紙・インクの手当ができず先行き不透明。国産で同一規格とされる用紙でもメーカーが違えばインクとの相性も違うし機械との相性もあります。さらに特殊な用紙やインクは代替不可能。
子供の頃、東北の日本酒の瓶のラベルの多くは金沢の印刷所のものでした。伝統工芸の歴史に裏打ちされた見事なものが多かった。
輸入紙はサイズ・規格が異なる上に日本の品質基準では不良品率が高すぎる。ドル紙幣と日銀券、日本の文庫・新書とアメリカのペーパーバックの紙質を比べたら一目瞭然、印刷物に対する要求水準が違いすぎます。
アメリカの廉価なものはそれなりの品質と言うのも合理主義の考えでしょう、第二次大戦では戦闘機生産で耐久性に問題ない部分はリベットを使わずボルトとナットで代用することでリベット工の不足を補い生産性を上げています。
当時、クライスラーは戦車を、フォードは爆撃機を生産しましたが、リベット工も満足に集められなかったフォードの爆撃機は不良品だらけでした。
1970年代後半の学生時代、研究室の遠心分離機の試料を入れるガラスセルはアメリカ製で1本4000円もしました。同じころ、輸入盤のレコードが安いというので買ったアメリカ盤、ジャケットの紙質は最低、印刷はひどい色ズレ、おまけにレコードの盤面にタバコの灰の跡。ベトナム戦争以後アメリカはダメになった、といっていたのを実感した瞬間でした。
それ以降アメリカは首切りの嵐で、地方によっては教育も警察もごみ収集も道路補修もままならずといった時代を経験しましたが、今の日本の状況と似ています。
日本のインフラは築50年を過ぎ、補修が必要なものばかり。それなのに公共工事費を削りまくり、土建業者の廃業が相次ぎ除雪作業もままならない。
原子炉の建設現場でも熟練工がいなくなり、何も知らない素人が組み立てるからちょっとしたトラブルで大災害につながりかねないという。今こそ財政出動で公共工事を大幅に増やすべきなのに、民主党は公共工事費を削減して震災復興予算に回す、などバカげたこと言っています。原発問題が落ち着いたら一刻も早く総選挙を実施すべきでしょう。(PB生、千葉)
(宮崎正弘のコメント)新聞は朝刊8ページ、夕刊4ページでしたね。昭和40年あたりまで。いま、この非常時ですから、朝刊16p、夕刊廃止で良いのでは?
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