衆院愛知六区補選で民主党が候補者を立てずに不戦敗に終わった選挙対策には疑問が残る。岡田幹事長は事前情勢をみて、自民党に勝てないだけでなく、勢いに乗る減税日本の候補者の下位に立つことを怖れたのであろう。民主党惨敗のレッテルを貼られるよりは、候補者を立てずにやり過ごすことになった。
中日新聞の出口調査では、民主党の支持層が自民党と減税日本に四割ずつ投票したみている。また投票率が低かったことから、多くの民主党支持者が棄権に回ったことが予想される。
私は行き場を失った民主党票が減税日本に多く流れるとみていたが予想に反した。減税日本を素通りして自民党の候補者に流れている。河村名古屋市長の減税日本は地域政党ながら、民主党の小沢一郎氏との提携も噂されているからである。
衆院愛知六区の民主党支持者たちは、早くも自民党との大連立を予測しているのだろうか。選挙戦をみているかぎり、そうとも即断できない。むしろ候補者を立てずに見送った結果、支持者が民主党を見限ったことも考えられる。いずれ解散・総選挙がやってくるのだから、不戦敗に終わった選挙戦術が正しかったか、結果が出るのだが・・・。
杜父魚文庫
7745 民主支持層の票を二分した衆院愛知6区補選 古沢襄

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