7858 中部電力は「田舎企業」だった・・・ 花岡信昭

中部電力はやはり中部電力だった。というのもおかしいが、つまりは田舎の企業だった。政治情勢を踏まえた大決断などとうてい無理だったのか。
それにしても、菅首相が夜7時のNHKニュースを意識した緊急記者会見から3日。もうちょっとこらえてもよかった。
あの緊急会見が何を意味していたか、中部電力には理解できなかったのだろうか。菅首相の延命をかけた政治的思惑を見とおすことなど、無理だったのだろう。
政府から金融支援やらコスト増要因への支援の約束を取り付けたようだ。
これで当座を乗り切れるとなって、日本の原発政策の今後が大きく左右されるといったことへの配慮など、吹っ飛んでしまった。
経団連会長がこの一件を厳しく批判している意味合いをよーくかみしめることだ。東京電力への電力融通も打ち切りだという。これで東電の状況は一段と厳しくなる。
中部電力は政財界での企業イメージをガタ落ちにさせてしまったことを真剣に認識すべきだろう。トップの周辺に高い次元の判断ができる人材がいなかったということか。
記者会見に臨んだ社長の表情が、申し訳ないがユッケで死者を出した焼き肉安売りチェーンの社長とだぶって見えた。ポピュリズムに翻弄された悲しい企業という以外にない。
 以下、読売配信の参考記事
<<「パフォーマンスだ」経団連会長、首相要請批判  2011年5月9日(月)21時23分配信 読売新聞>> 
日本経団連の米倉弘昌会長は9日の記者会見で、菅首相が中部電力の浜岡原子力発電所の運転停止を要請したことについて、「思考の過程がブラックボックスだ。政治の態度を疑う」と述べ、政府での検討過程を明らかにしないまま停止を要請したことを「政治的なパフォーマンスだ」と批判した。
米倉会長は「総理の(運転停止の要請)発表は停止命令に近い発言として受け止められる」と指摘。30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が起きる可能性を87%とみて要請した点についても「唐突感は否めない」などと述べた。
杜父魚文庫

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