7879 パキスタン大統領の訪ロにインド警戒感　　古沢襄

ＴＨＥ　ＶＯＩＣＥ　ＯＦ　ＲＵＳＳＩＡによれば、パキスタンのザルダリ大統領はロシアを公式訪問、メドヴェージェフ大統領と会談した。ロシア側は歴史的な会談と評価し、ロシアと友好関係にあるインドは懸念を示している。
インドはパキスタンと対立しているが、ロシアと友好関係を結び、パキスタンは対抗上、中国と友好関係を結んで国際的なバランスをとっていた。そのパキスタンがロシアとも友好関係を結んだのだから、不安感を持つのも無理もない。孤立を怖れるからである。
パキスタンの対ロ接近は、米国との関係が不安定化していることから、ロシアとの関係強化に動いたのではないか。逆にいえば、米・パキスタン関係は、かなり深刻な対立を生んでいるといえる。
＜ロシアを公式訪問中のパキスタンのザルダリ大統領は、ロシアとの関係強化に期待を表明した。
ザルダリ大統領は１２日、モスクワでロシアのメドヴェージェフ大統領と会談し、「国境は接していないものの、両国は同じ地域に位置しており、我々の心臓は同じ鼓動を打っている」と述べ、メドヴェージェフ大統領は、ザルダリ大統領のロシア訪問に喜びの意を表明した。
ザルダリ大統領はロシア訪問について、これは歴史的なものとなり、パキスタンとロシアの関係における新たなページを開くだろうとの確信を示し、両国間の地域的協力および２カ国間協力の強化に期待しているとの声明を表した。 （ＴＨＥ　ＶＯＩＣＥ　ＯＦ　ＲＵＳＳＩＡ）＞
＜インドの国際政治学の専門家で「オブザーバー・リサーチ・ファウンデーション」の副代表を務めるナンダン・ウニクリシナン氏は、インターファクス通信の取材に対し「パキスタン大統領のロシア訪問は、インド政府の側に警戒と注意を呼び起こした。彼らは、軍事分野での協力確立の可能性いついて懸念している」と述べた。
ウニクリシナン氏は又、ザルダリ大統領のロシア訪問を露パ両国のコンタクトの全体的活性化及びロシアとパキスタンの接近加速化に関心を持つ中国の意向と結びつけて捉え、「インドは常にロシアを、最も重要な戦略的パートナーとみなしてきており、この事は、南アジア及びその近隣地域におけるインドの優位性の前提となっている」と強調した。（ＴＨＥ　ＶＯＩＣＥ　ＯＦ　ＲＵＳＳＩＡ）＞
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