7911 拉致被害者は生きている! 古森義久

拉致問題のワシントンでの展開の報告を続けます。日本ビジネスプレスの古森義久コラム「国際激流と日本」からです。アメリカの「北朝鮮人権委員会」が公表した新報告書の骨子からです。
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△合計27人の日本人拉致被害者を列記し、その多くの拉致された状況を詳しく報告している。横田めぐみ、田口八重子、有本恵子、増元るみ子といった計13人の被害者については「北朝鮮領内でなお生存している可能性がある」と記している。
△日本人拉致被害者の個々のケースについて、北朝鮮側の「死亡」という発表を紹介しながらも、その発表や「遺骨」の疑問点、矛盾を指摘している。
△日本人拉致被害者たちが居住させられていた平壌市北東部の東北里地区や、同地区付近に点在した「招待所」6カ所の位置を特定した衛星写真を公表した。
△金正日総書記が1976年頃、平壌市内北西部の金正日政治軍事大学で工作員を集めて、北側の対日スパイ養成のために必要な日本人男女を拉致してくることを直接に命令した実態を、その場にいた亡命者たちから再現した。
△北朝鮮は日本人だけでなく韓国、フランス、イタリア、中国、オランダ、マレーシア、タイなどすべて合わせて14カ国総計18万人もの諸国民を拉致した。その中の最多数は、朝鮮戦争当時に北朝鮮が一般の戦争捕虜とは別個に韓国側から連行した韓国民約8万3000人であったことを記している。
以上のような事実関係は、日本ではすでに明らかにされた部分が大きかったが、なお新しいのは、日本以外の諸外国の拉致被害者たちの悲劇がはっきりと、かつ大規模に報告された点だった。
日本人拉致被害者に関しても、その実情がすべて英語で対外発信されたことは極めて有意義だったと言えよう。日本の拉致問題もここで「国際化」されたのである。
国際的な有志連合を築く時。事実、この記者会見は国際色が豊かだった。(つづく)
杜父魚文庫

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